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2024年5月15日【アフター市場】

ナルネット、伊藤忠の「WECARS」事業と協業

坂上 賢治

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自動車メンテナンス・リース管理のナルネットコミュニケーションズは5月15日、伊藤忠商事伊藤忠エネクスを中心とする伊藤忠グループ事業のWECARS( ウィーカーズ< 暫定会社概要 > / 旧商号:株式会社ジェイ・ケイ・エイチ/ 関連記事リンク )に対して、自社が蓄積してきた自動車アフターマーケットおよびメンテナンス管理に関する知見を提供する。

 

より具体的には、ナルネットコミュニケーションズは創業以来40年以上に亘る自動車整備に関する膨大なデータと知見を基に自動車のメンテナンスを受託し、効率的に管理する事業を通じて発展を遂げ、日本のモビリティの基盤を全国約11,700ヶ所の提携整備工場と共に構築してきた。

 

対して国内ガソリンスタンドでの整備事業、自動車整備フランチャイズ事業等を展開してきた伊藤忠グループは、ジェイ・ウィル・パートナーズとの共同で発足させたWECARS事業に係る約250の自動車買取・販売・整備拠点を全国に有している。

 

そこで今回、伊藤忠商事と伊藤忠エネクスは共同で設立したMobility & Maintenance Japanを通じてナルネットコミュニケーションズに資本参加。

 

 

資本参加を受けたナルネットコミュニケーションズは、伊藤忠グループ傘下のWECARSが担う自動車メンテナンス事業へ対して、整備に係る独自ノウハウを提供することで、WECARSの顧客が享受するサービス品質の適正化を実現。WECARSが目指す「信頼される中古車業界のロールモデル」の実現に向けて協業する。

 

ナルネットコミュニケーションズでは、「自動車整備業界のあり方が問われている昨今の状況下に置いて、当社が長年蓄積してきたメンテナンス管理のノウハウやビッグデータが大きな役割を発揮できると期待しています。

 

伊藤忠グループならびにWECARSの事業ネットワークを通じて、自動車メンテナンス業界の正常化とモビリティ・インフラの再構築に尽力し、自動車ユーザーの皆様に安心と安全をお届けすることで社会貢献を果たしていく所存です。

 

また当社は、全国の提携整備工場に於いて伊藤忠グループが展開するタイヤやエンジンオイル等のプライベートブランド商品の積極活用を推進しております。

 

伊藤忠グループのスケールメリットを生かした共同購買および共同物流による効率化とコスト削減を図り、ユーザーの利便性向上と自動車アフターマーケットの合理化にも貢献します。

 

当社と提携整備工場の収益性向上に寄与するこれらの取り組みは、すでに試験的に開始しており、今後より本格化していく方針です」と話している。

 

ちなみにナルネットコミュニケーションズは伊藤忠グループと連携し、同グループが持つネットワークやアライアンス先との協業の強化にも貢献。タイヤやエンジンオイル等の販売、リース車両向けメンテナンスパック、中古車向けワランティなどの取扱商品・サービスを共同で開発していく構えという。

 

今事案に係る参画各社の概要は以下の通り

 

社名:株式会社ナルネットコミュニケーションズ
設立:2019年7月18日(1978年設立の旧法人は2022年に現法人に統合)
本社:愛知県春日井市下市場町5丁目1番地16
代表者:代表取締役社長 鈴木隆志
資本金:76百万円
社員数:241人(2024年3月末日現在)
URL:https://www.nal-mt.co.jp/

 

会社名  :伊藤忠商事株式会社
本社所在地:東京都港区北青山2丁目5番1号
設立   :1949年12月1日
株主構成 :東証プライム市場
事業内容 :繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融の各分野における国内・輸出入および三国間取引、国内外における事業投資

 

会社名  :伊藤忠エネクス株式会社
本社所在地:東京都千代田区霞が関3丁目2番5号
設立   :1961年1月28日
株主構成 :東証プライム市場
事業内容 :石油製品、LPガス販売、電力事業、車関連事業、他周辺事業

 

会社名  :Mobility & Maintenance Japan株式会社
本社所在地:東京都港区
設立   :2023年8月
株主構成 :伊藤忠商事51%、伊藤忠エネクス49%
事業内容 :オートアフターマーケット事業に関する株式の保有、売買並びにその他の投資

 

会社名  :株式会社WECARS
本社所在地:東京都千代田区霞が関三丁目2番5号
設立   :2024年1月
株主構成 :株式会社ジェイ・ウィル・パートナーズが管理運営するファンド、伊藤忠商事株式会社、伊藤忠エネクス株式会社
事業内容 :国産車、外国車の中古車・新車販売及び車両買取業務、車検・一般整備及び鈑金塗装業務

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。