東京海上日動火災保険（取締役社長 広瀬 伸一、以下、東京海上日動）は6月23日、近い将来にシェアリング・MaaS（Mobility as a Service）社会が本格的に進展することを見据え、タイムズ２４（代表取締役社長：西川 光一、以下「タイムズ２４」）と業務提携契約を締結した。（坂上 賢治）

両社が業務提携に至った理由は、モノや場所などを多くの人と共有して利用するシェアリングエコノミーや、あらゆるモビリティサービスを1 つのサービスとして繋げるMaaSが国の成長戦略だけに留まらず、多様な領域で注目されていることがある。

　なかでも「駐車場」は同交通社会を支える上で不可欠な要素であること。また近年は時間貸駐車場に加え、空きスペースを有効活用したいとする提供者と、確実にクルマを停めたい利用者をマッチングさせる予約制駐車場サービスの利用も増加している。

しかし実際には、イベント開催時の会場・駅周辺・住宅地など駐車場が不足しているエリアが数多くあり、駐車場を探すためのうろつき走行による渋滞や路上駐車などの問題が発生することも少なくない。

　こうした事例を前提に同社は、業界で初めてとなるドライブレコーダーを活用した保険商品の開発や、市町村やNPO 法人などが自家用車を用いて有償運送する場合の保険の開発など、自動車業界を対象に様々な取り組みを行ってきた。

そうしたなか、タイムズ２４の予約制駐車場サービスと東京海上日動の保険・サービス・ネットワークを組み合わせる事で、さらなる利用者並びにステークホルダーの利便性を目指して行くという。

　より具体的には、駐車場ビジネスで実績とリソースを有するタイムズ２４の強みに、全国約5万店の代理店ネットワークを有する東京海上日動の強みを掛け合わせて事業者・個人の遊休スペースの収益化、本業誘客などの収入確保、不足する駐車場の確保、違法駐車・渋滞の解消などを解決していきたいとしている。またMaaS領域でのリスク調査、保険・サービスの研究開発も併せて進めていく構えだ。