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2018年3月6日【アフター市場】

トヨタ、ジュネーブショーで「GRスープラレーシングコンセプト」を世界初公開

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタ自動車は、スイス・ジュネーブで3月8日(木)から18日(日)に開催される第88回ジュネーブ国際モーターショー(*1)で、「GR Supra Racing Concept」を世界初公開した。

 

「スープラ(*2)」は「2000GT」などと並び、トヨタの歴史において長らくフラグシップスポーツとして親しまれてきたが、2002年に生産を中止。

 

今回初公開された「GR Supra Racing Concept」は、「スープラ」を16年ぶりにレーシングカーとして蘇らせたコンセプトモデルとなる。

 

 

「GR Supra Racing Concept」は、TOYOTA GAZOO Racingが手がけるスポーツカーシリーズ「GR」のスタディモデルとして、よりエモーショナルでワクワクさせるスポーツカーを表現するため、往年の「スープラ」をイメージして製作。

 

同社がグローバルで推進する「もっといいクルマづくり」の取り組みのもと、「トヨタ世界最高峰のFun to Driveを提供する新たなスポーツカー」を目指し、欧州のモータースポーツ活動拠点であるトヨタモータースポーツ(Toyota Motorsport GmbH)が開発を担当した。

 

 

「ロングノーズ&ショートデッキ」の伝統的スポーツカーのフォルムの「GR Supra Racing Concept」は、フロントエンジン・リヤドライブの2ドアクーペ。

 

コンパクトなボディには、レースの最前線で使われる軽量かつ高剛性なカーボン・コンポジット材などを採用。

 

左右に大きく張り出したフェンダーや大型リヤウィング、リヤディフューザーなどは、優れた空力性能と走行性能を狙って開発されたとのことだ。

 

 

また、サスペンション、ホイール、タイヤ、ブレーキなどは、レース専用部品を装備。

 

インテリアも、後方確認モニターがついたダッシュボードやレーシングシートに加え、パドルシフト付きステアリングホイール、コラム、ペダル、ロールケージなど、各種レース用装備が組み込まれていると云う。

 

 

「The Sports of Toyota」として、四半世紀にわたり製造された「スープラ」は、モータースポーツの世界でも足跡を残した。

 

特に、1993年に発売された第4世代(*3)のスープラは、全日本GT選手権(現在のSUPER GT)のGT500クラスで4回の年間チャンピオンを獲得。

 

1980年代にはアメリカのIMSAレース(*4)、1990年代にはル・マン24時間レースなどにも参戦した。

なお、「GR Supra Racing Concept」は、ゲームソフト「グランツーリスモSPORT」(*5)に、2018年4月のアップデートで、新モデルとして追加される予定だ。

 

*1:正式名称 Le 88e Salon international de l’automobile Geneve
  3月6日(火)・7日(水) : プレスデー、8日(木)~18日(日) : 一般公開日
*2:車名の由来 ラテン語で「超えて」「上に」などを意味する。
*3:国内では第3代目が初代にあたる。
*4:IMSA(International Motor Sports Association)は、米国の自動車レース統括団体。デイトナ24時間やセブリング12時間などのレースを長年主催している。
*5:株式会社ポリフォニー・デジタルが開発。PlayStation4用のソフトウェア。

[参考主要諸元(社内測定値)]

 

– 全長:4,575mm
– 駆動形式:FR
– 全幅:2,048mm
– ホイールベース:2,470mm
– 全高:1,230mm
– タイヤサイズ:<フロント> 30/68-18 <リヤ> 31/71-18

※FIA LM-GTE規定に対応

 

 

[スープラ年表]

 

1978-1981:初代(A40/A50型)「Supra」北米で発売。日本国内では「セリカXX」として販売
1981-1986:第2世代(A60型)北米で発売。日本国内では「セリカXX」として販売
1986-1993:第3世代(A70型)世界各国で発売
1993-2002:第4世代(A80型)発売
2002:生産中止

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。