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2021年6月3日【MaaS】

ゼンリンとレイ・フロンティア、MaaS領域で業務提携

NEXT MOBILITY編集部

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業務提携イメージ 

 

 

ゼンリンと「モビリティ・フロンティア」としてモビリティ関連サービスを提供しているレイ・フロンティアは6月3日、MaaSビジネス、およびスマートシティの実現に寄与する人々の移動データの収集や地図情報と連携した分析による移動の最適化に関する事業強化や、迅速な研究開発の実行、地図情報を活用した位置情報ビジネスの強化等を目的とした業務提携契約を締結したと発表した。

 

 

 

 

近年、地方創生の実現のために、都市・地方が抱える交通サービスの課題を解決するMaaSの導入が注目されている。MaaSは、複数の公共交通サービスやそれ以外の移動サービスとの連携により、一人一人のニーズに対応することが期待されるため、移動データの活用が重要になる。両社の保有する技術をかけあわせることで、MaaS領域における事業強化、および、スマートシティの実現に寄与すると判断し、今回の業務提携契約締結に至ったとのことだ。

 

 

◾️両社の保有する技術

 

 

【ゼンリン】

自動車用ネットワーク、鉄道路線、駅構内通路、歩行者用ネットワークなど、移動に最適化された地図データベース「Mobility based Network」

 

●Mobility based Network
自動車用ネットワーク、鉄道路線、駅構内通路、歩行者用ネットワークなど、移動に必要なあらゆるネットワークを組み込み、各ネッ トワークを交通結節点で接続した MaaS に最適化された基盤データベース。これにより、電車からバスへの乗り換え経路の表現や、 IoT 機器で収集した移動情報の可視化などを実現。

 

 

【レイ・フロンティア】

数秒単位での位置情報の取得が可能な位置情報収集技術「Silentlog SDK」やAIを活用した行動分析プラットフォーム「SilentLog Analytics」

 

 

●SilentLog SDK
既存のモバイルアプリケーションに組み込むことで低消費バッテリー且つ高密度な位置情報の取得が可能になる位置情報収集のためのエンジン。スマートフォンに搭載されている各種センサーデータを活用した独自技術により、バッテリーの消費を一日平均3%にまで抑えながら数秒単位での位置情報の取得が可能。

 

 

●SilentLog Analytics
SilentLog SDKを使ったモバイルアプリケーション及びその他デバイスから収集されたお客様の行動情報をリアルタイムに匿名で分析することでお客様を深く理解し、人々の行動を誘発するためのAIを活用した行動分析プラットフォーム。

両社の技術を組み合わせ、高精度な位置情報を収集し、分析しやすいデータベースとして管理することにより、様々な利用用途に応じたデータ活用が実現。

なお、レイ・フロンティア は、ゼンリンのCVC事業子会社であるゼンリンフューチャーパートナーズが運営する「ZFP 第1号投資事業有限責任組合」の出資第1号になる。

 

 

■業務提携の概要

 

 

両社は、ゼンリンが2021年3月23日に発表した2021年度に長崎市にて実施する観光型MaaS実証実験に向けたスマートフォンアプリの共同開発に着手する。

 

 

この業務提携契約に基づき、まずは、長崎市内の各観光エリア間の移動を喚起するためのストーリー型コンテンツの提供や、公共交通・民間サービスとの連携、「Silentlog SDK」の組み込みによる観光客の移動データの収集を実現するためのスマートフォン向けアプリケーションの共同開発を行う。同実証実験を通じ、利用者の同意のもとで収集する匿名化された位置情報と地図データを組み合わせ、観光客の交通機関の利用状況、観光施設や飲食小売店への立ち寄り情報の分析する。その分析結果を基に、観光客の特性・行動モデルを生成することにより、移動予測・行動予測による観光客へのレコメンドサービスを実現し、観光客に寄り添ったサービスづくりを目指す。

 

 

さらに、MaaS以外の事業領域においては、近年注目されているロケーションビジネス(広告ビジネス)へのエリアマーケティング情報の提供や、スマートシティ時代に向けて官民連携で推進している官民データ連携基盤の構築への位置情報ソリューション提供を通じ、社会課題解決に寄与することを目指すとしている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。