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2018年6月11日【テクノロジー】

大同特殊鋼、中国で「金型用鋼材トレーサビリティシステム」を稼働

NEXT MOBILITY編集部

 

大同特殊鋼は、中国市場でプラスチック成形品を作る際に使用する金型用の鋼材で偽装品が散見され、顧客より同社の鋼材を確実に入手したいと問い合わせが多く寄せられていることに対応するため、6月11日から、「金型用鋼材トレーサビリティシステム」を本格的に稼働させる。

 

同システムは、凸版印刷の統合ID認証プラットフォーム「ID-NEX」の技術を活用したものだと云う。

大同特殊鋼・ロゴ

[背景]

 

金型用鋼材は大同から出荷された後、数段階の流通・販売店を経由して客の元へと届く。この流通段階で、客の求めるサイズに切断されるため、客側は大同の工場で発行する鋼材検査証明書(通称ミルシート)の内容と届いた現物とを比較するだけでは、真正品か偽装品か判断しにくいという課題があったと云う。

 

このような課題を解決するため、大同は同システムを中国市場で稼働、大同から最終の販売店までの取引履歴をトレースし、客側で確認できる仕組みを整えた。

 

客側は、これにより、入手した鋼材が、大同が販売・出荷したものか否かを即座に判断できるようになるとのことだ。

 

当面は、偽装品の流通量が多い大同のNAK80を対象に取引履歴のトレースを開始。6月11日の時点で、同システムを導入した販売店は6店となる(表1)。

 

大同は今後、対象鋼種を拡大するとともに、順次、同社の鋼材を取り扱う販売店へのシステム導入を進めていくとしている。

 

金型用鋼材トレーサビリティシステム活用の様子(イメージ)

金型用鋼材トレーサビリティシステム活用の様子(イメージ)

 

[表1.金型用鋼材トレーサビリティシステム導入販売店](6月11日現在)

 

<販売店名、所在地、導入時期>
– 大同模具鋼(広州)有限公司、広東省広州市、6月11日

– 厦门市天泰特殊钢有限公司【厦門市天泰特殊鋼有限公司】、福建省厦門市、6月11日

– 昆山兴丰昌金属材料有限公司【昆山興豊昌金属材料有限公司】、江蘇省昆山市、6月11日

– 东莞市合一五金制品有限公司【東莞市合一五金製品有限公司】、広東省東莞市、6月11日

– 重庆敏德兴模具材料科技有限公司【重慶敏德興模具材料科技有限公司】、重慶市、6月11日

– 无锡隆昌兴模具钢材有限公司【無錫隆昌興模具鋼材有限公司】、江蘇省無錫市、6月11日

– 佛山顶锋日嘉模具有限公司【佛山頂鋒日嘉模具有限公司】、広東省佛山市、7月1日予定

– 无锡顶锋日嘉金属制品有限公司【無錫頂鋒日嘉金属製品有限公司】、江蘇省無錫市、9月上旬予定

 

[特長]

 

同システムは、凸版印刷が大同向けにカスタマイズし、開発したもので、中国国内に設置したクラウドサーバー上で大同と流通・販売店各社間の取引履歴を管理する(図1)。

 

図1.金型用鋼材トレーサビリティシステムの概要

図1.金型用鋼材トレーサビリティシステムの概要

 

各販売店には購入量を超える販売証明書が発行できない仕組みが設けられ、大同材を販売店から購入した客は、販売店が発行する販売証明書(*1)の入手ができる(図2)。

 

客は、証明書に印刷されたQRコードをスマートフォン等で読み取り、取引履歴や成分情報等(*1)の確認ができる(図2、図3)。

 

図2.販売証明書

図2.販売証明書

 

また、販売証明書自体にもマイクロ文字や透かし、コピー防止印刷など、偽造防止技術を使用。

 

金型製作を外部委託しプラスチック成形品を製造する客は、素材の販売証明書の原本を、購入する金型と一緒に納品するよう金型製造会社に依頼することで、同システムが活用できるとのことだ。

 

図3.販売証明書記載のQRコード読み取り事例

図3.販売証明書記載のQRコード読み取り事例

 

*1:販売証明書は原則販売重量2kg以上の鋼材に発行される。

*2:QRコード読み取りは動作確認済の中国テンセント社製メッセージングアプリ「微信(WeChat)」を推奨。

*3:2018年6月11日現在システムを導入済みの販売店では、2018年4月18日大同出荷分より成分実績が表示される。2018年6月12日以降にシステムを導入する販売店では導入後に大同を出荷されたロットより成分実績が表示される。

 

■大同特殊鋼・トレーサビリティシステムのHP:https://www.daido.co.jp/products/tool/nak80/traceability/index.html

 

[問い合わせ先]

 

大同特殊鋼株式会社
工具鋼事業部企画開発部 井上、劉

TEL 03-5495-1271

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。