NEXT MOBILITY

MENU

2018年9月12日【アフター市場】

エネチェンジ、英企業と中古Li-ion電池を活用事業

NEXT MOBILITY編集部

 

 

エネルギーテック企業のエネチェンジ(ENECHANGE)は、9月12日、中古リチウムイオン電池のバッテリーマネジメントシステム技術を有し、英国で事業を展開している英国スタートアップ企業のブリルパワー(BrillPower)と事業提携を締結したことを発表。

 

これにより、同社はブリルパワーが持つバッテリーマネジメントシステム(以下、BMS)に関する日本市場での排他的な事業展開権を一定期間保有することで、日本でのブリルパワーの事業機会を支援することを明らかにした。

 

 

 

EV(電気自動車)の普及により近年注目が集まっているのがリチウムイオン電池の再利用だ。

経済産業省では7月、EVに搭載されたリチウムイオン電池の残存性能を評価するためのガイドラインを年内に策定するという指針を発表するとともに、使用済み電池を再利用できる市場を整備する検討に入る等、国をはじめ各界で具体的な動きが出ている。

 

 

そんな中、今回エネチェンジが業務提携をした英・ブリルパワーが提供する蓄電池のBMSは、独自の制御技術によって中古リチウムイオン電池の寿命を最大60%伸ばすとともに、充電容量(Wh)を最大46%向上させることを可能とするもの。

 

 

そもそも中古リチウムイオン電池には、複数セルで構成されている場合には劣化したセル単体の性能に全体のパフォーマンスが依存するという性質がある。

 

そのため充電後の充電率も、劣化したセルの最大値に引きずられてしまい、すべてのセルに充電されず、全体の充電容量が減少するという課題があった。

 

 

その課題に対しブリルパワーは、独自のBMSを用い、特許出願も行ったセルバランス技術を開発。

これにより、各セルの充電率や劣化度などを監視しつつ均一に放電することが可能となり、その結果、充電も均一に行われるため、リチウムイオン電池を無駄なく最後まで使用することを実現している。

 

 

ブリルパワーのBMSを用いた中古リチウムイオン電池には今後、製品価値の向上とコスト削減効果、加えて長寿命化、高性能化等が期待できるようになる。

 

 

また、これらにより、将来的に低コストな据置型蓄電池の誕生やEV価格の低減等の効果も予想されるため、中古リチウムイオン電池のエコシステムの向上も期待できる。

 

 

世界的なEV化の波をはじめ、近年の自動車開発の重要なキーワードのひとつがリチウムイオン電池であることは明らかなだけに、今後の動向に注目したい。

 

 

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。