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2022年3月11日【トピックス】

日野、エンジン性能改竄不正を受け特別調査委員会を設置

NEXT MOBILITY編集部

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日野自動は3月11日、日本市場向け車両用エンジンの認証申請に於ける不正行為を確認したことを受け、同日、外部の法律専門家及び技術知見のある外部有識者から構成される特別調査委員会を設置したことを発表した。

日野自動車・ロゴ

1.特別調査委員会設置の経緯

 

日野は、同社が製造する日本市場向け車両用エンジン3機種(中型エンジン「A05C(HC-SCR)」、大型エンジン「A09C」および「E13C」)に関して、排出ガスおよび燃費に関する認証申請に於いてエンジン性能を偽る不正行為があったこと、また、これらエンジンの性能に問題があることを確認した。また、小型エンジン「N04C(尿素 SCR)」について、不正の有無は判明していないものの、実際の燃費性能が諸元値に満たないことも確認(以下、エンジン性能改竄不正問題)。

 

これを受けて、3月11日、これら事案の全容解明および真因分析に向け、利害関係のない外部有識者による特別調査委員会を設置した。

 

 

2.特別調査委員会の構成

 

・委員長  榊原一夫(元大阪高等検察庁検事長、弁護士)

・委員 島本誠(ヤマハ発動機 顧問)

・委員 沖田美恵子(弁護士)

 

3.特別調査委員会への委嘱事項

 

・エンジン性能改竄不正問題に関する事案の全容解明および真因分析に加え、組織の在り方や開発プロセスにまで踏み込んだ再発防止策の提言。

 

 

日野は今後、特別調査委員会の調査に全面的に協力し、調査報告書の受領次第、速やかな開示をはじめとする対応を行っていくとしている。

 

 

 

<参考> 委員の略歴

 

・榊原 一夫

<略歴>
1984年4月:検事任官
2015年12月:最高検察庁公判部長
2017年4月:大阪地方検察庁検事正
2018年2月:福岡高等検察庁検事長
2020年1月:大阪高等検察庁検事長
2021年7月:辞職
2021年10月:弁護士登録
2021年11月:アンダーソン・毛利・友常法律事務所 外国法共同事業 入所

 

・島本 誠

<略歴>
1983年4月:ヤマハ発動機入社
2007年1月:MC事業本部商品開発統括部エンジン設計部長
2012年1月:Yamaha Motor Asian Center Co., Ltd. 取締役社長
2014年1月:PF車両ユニット PF車両開発統括部長
2014年3月:執行役員
2015年3月:上席執行役員
2017年1月:技術本部長 (兼)PF車両ユニット長
2017年3月:取締役
2018年1月:モビリティ技術本部長
2021年1月:技術アドバイザー
2022年3月:顧問

 

・沖田 美恵子

<略歴>
2000年4月:検事任官
2007年4月:広島地方検察庁
2009年7月:株式会社産業革新機構 出向
2011年7月:東京地方検察庁特別捜査部
2013年3月:辞職
2013年4月:弁護士登録、島田法律事務所 入所

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。