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2019年4月1日【トピックス】

 ジヤトコ、2019年度グループ入社式を実施

坂上 賢治

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 ジヤトコは4月1日の9時、富士本社多目的ホールに於いて同社グループの新入社員119名(ジヤトコ株式会社96名、ジヤトコエンジニアリング株式会社16名、ジ ヤトコプラントテック株式会社6名、ジヤトコツール株式会社1名)の入社式を行った。同式典の挨拶で、ジヤトコの中塚晃章CEOは以下のように語っている。(坂上 賢治)

 

「皆さんお早うございます。本日はジヤトコへの入社、おめでとうございます。 皆さんは平成最後の新入社員であり、同時に今日は、新しい年号が発表されるという記念すべき日です。また晴れの良き日が4月1日の月曜日であるという、とても区切りの良いタイミングでご入社式を迎えました。

 さて、私からはこれからふたつのことをお話したいと思います。ひとつ目は「誰かのために」、ふたつ目は 「自分のために」という話です。

 

 

まず「誰かのために」の話です。今日から、皆さんは「社会人」と呼ばれます。この「社会人」という言葉、実は結構分かりにくいものです。英語にもありません。それでも、私はこの「社会人」という言葉がとても好きです。

 

 それは昨日までの皆さんと、今日からの皆さんの意識の違いに訴える言葉だからです。この意識の違いとは何か、私は社会人になり、「誰かのために」働くことが、昨日までの皆さんとは決定的に違うことだと思います。

 

皆さんは、これから働くことで「誰かの役に立つ」、そこに「価値がある」から、皆さんに給料が支払われます。ジヤトコに於いて一人で成り立っている仕事はひとつもありません。必ずチームで、他の誰かと一緒に仕事をすることになります。

 

皆さんの仕事が誰かのため、 その仕事が、また誰かのためとなり、それらが繫がり、価値を生んで、最終的にトランスミッションという商品やサービスになって、その対価としてお客さまからお金を頂く。

 

その結果が皆さんの給料に繫がります。これが昨日までの皆さんと、今日からの皆さんとで決定的に違うところです。

 

 

 しかし皆さんは、一体どうやって役に立てばいいのだろう?と思うかもしれません。もちろん、皆さん一人ひとり仕事の内容は異なり、その数だけ役立ち方があります。しかし、誰かの役に立つための第一歩は同じです。それは「信頼されること」です。「○○さんの言うことだから大丈夫、○○さんは絶対に時間に遅れない、○○さんは分からないことはそう言ってくれる」。

 

これは仕事ができる、できないということではなく、その人が誠実かどうか、信頼できる人かどうかということで、今日からでも出来ることです。一歩一歩少しずつ積み上げていってください。

 

信頼されること、それが誰かのためになることに繫がっていきます。これが ひとつ目のポイント「誰かのために」です。

 

 

 ふたつ目に「自分のために」という話です。「誰かのために」も大事ですが、「自分のために」も、とても大切なことだと思います。皆さんには是非、ジヤトコでやりたいことをやってください。自分がときめくことをやってほしい。自分の夢を実現してください。

そして私は、新入社員のみなさんにはぜひ目をキラキラ輝かせながら、仕事を面白がって楽しんで、やって欲しいと思っています。

 

 ここで一例を挙げると、お片付けのコンサルタントである近藤麻理恵さんは、片づけをする際のポイントとして「心がときめくものを残せ」と言います。英語では「Spark joy」と言います。私は仕事も同じではないかと思うのです。

 

自分の心がときめくもの、「Spark joy」を感じられるものを、毎日の仕事にしていくことが大事だと思います。先日引退したイチロー選手は記者会見で「メジャーリーグで成功する自信はあったのですか?」と聞かれ、「成功するとかしないではない。自分がやりたいかどうか、行きたいかどうかだ」と答えていました。

 

自分がやりたいことだからこそ、頑張れるということで、とても良い言葉だと思いました。好きなことを仕事にするというのは理想ではないかという人もいますが、私は少し発想を転換してはどうかと思います。

 

 

 まずは目の前の仕事を好きになってはどうか。ときめく仕事を探し回るのではなく、目の前の仕事にときめきを見つけてみるのはどうでしょうか。目の前の退屈な仕事も、少し視野を広げてみると、とても面白い世界が実は身近に広がっているものです。

 

いま自動車業界は大きな変革期にあります。「CASE」という言葉を聞かれたことがあるでしょうか。これは、「Connected」、「Autonomous」、「Sharing」、「Electrification」の略ですね。クルマが繋がり、自動運転になり、カーシェアが進み、電動化が進んでいきます。

 

この時代は、我々トランスミッションメーカーとしても迅速に対応していく必要があります。皆さんには、この大きな変化を楽しむチャンスがある。そして、是非変化を楽しみながら働いて欲しいと思っています。

 

 

良い意味でも悪い意味でも、皆さんは経験がないことを活かしてください。自分の面白いこと、ワクワクすることを、この変化変革の中で楽しんでください。

 

 それは周りの人にいい影響を与えます。これは「誰かのために」の話に繫がってきます。皆さんが自分のために、自分を大切にして自分がワクワクする。自分が「Spark joy」を感じられるような仕事を、目をキラキラ輝かせながら働いていたら、それが会社のため、誰かのためになります。

 

こういう働き方を皆さんには期待しています。 本日はふたつ、お話しました。まずは今日から他の「誰かのために」役立ってこその社会人です。 そのために今日からできること。信頼される、信用される人になるための一歩を踏み出してください。

 

そして「自分のために」働いてください。自分がやりたいことをやってください。自分の夢を実現してください。「Spark joy」を感じられるような働き方をして欲しいと思います。今日は本当に入社おめでとうございます。一緒に頑張っていきましょう。ありがとうございました。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。