NEXT MOBILITY

MENU

2018年4月4日【自動車素材】

神戸製鋼所、加古川製鉄所の自動車用ハイテン鋼板生産に500億円を投資

NEXT MOBILITY編集部

神戸製鋼所・加古川製鉄所・俯瞰

 

神戸製鋼所は、同社・加古川製鉄所薄板工場で、今後の自動車用超ハイテン鋼板の需要拡大に対応するため、新たに薄鋼板の連続焼鈍設備を中心とした設備投資を実施する。

 

投資額は、約500億円。2021年2月の稼働開始を目指して、設備建設を進める。

神戸製鋼・KOBELCO・ロゴ

自動車メーカーが、厳しさを増す燃費規制と衝突安全規制への対応で、「車体の軽量化と高強度化」を推進する中、同社は、自動車用ハイテン鋼板に対する需要拡大、並びに機能向上ニーズが今後更に高まっていくと想定。

 

今回の設備投資の決定は、これらを見据えた生産能力の拡大と生産性向上、将来的な更なる高強度化、高加工性ニーズへの対応を目的として行ったとしている。

 

新設備は、連続焼鈍設備と溶融亜鉛めっき・合金化設備を併せ持つ、冷延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板兼用製造ライン(※2)とその付帯設備。

 

新設する連続焼鈍設備は、最新鋭の熱処理機能を有し、冷延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板において、顧客のニーズに即した高加工性超ハイテン鋼板(※3)の生産が可能となる。

 

また、設備新設に伴い、既存の生産設備や構内物流設備の能力増強も併せて実施するとしている。

 

同社は、自動車用ハイテン鋼板の生産拠点として日本(加古川製鉄所)、米国(プロテック社(※4))、中国(鞍鋼神鋼冷延高張力自動車鋼板有限公司(※5))と、日米中3極での「ハイテン鋼板のグローバル生産体制」を整備。

 

この設備投資により、加古川製鉄所は高加工性超ハイテン鋼板の生産拡大が可能となり、現在プロテック社で建設中の新溶融亜鉛めっきラインと合わせ、日米での高加工性超ハイテン鋼板の同時生産を実現するとしている。

 

※1 酸洗および冷間圧延の連続ライン

※2 冷延鋼板と溶融亜鉛めっき鋼板、製造する品種によって、通過工程を切り替える。冷延鋼板製造時は、連続焼鈍設備にて熱処理を実施する。また、溶融亜鉛めっき鋼板製造時は、連続焼鈍の後、めっき設備にてめっき処理を実施する。

※3 超ハイテン鋼板:強度(TS)≧780MPa
高加工性超ハイテン鋼板:超ハイテン鋼板の内、加工性に優れた薄鋼板

※4 米国United States Steel Corporationと当社の合弁企業であるPRO-TEC Coating Company(プロテック社)。北米におけるハイテン鋼板生産拠点。

※5 鞍山鋼鉄集団公司の有力子会社である鞍鋼股份有限公司と当社の合弁会社。中国におけるハイテン鋼板生産拠点。

 

[新設備の概要]

 

投資額:約500億円
対象設備:
 【新設】連続焼鈍設備・リコイラー・その他付帯設備
 【増強】PTCM設備(※1)・構内物流設備
生産能力:年間24万トン
稼働開始:2021年2月
主要製品:自動車用超ハイテン鋼板(冷延および溶融亜鉛めっき)

CLOSE

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。