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2023年9月5日【ソフトウェア】

モービルアイとヴァレオ、イメージングレーダーで提携

坂上 賢治

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ヴァレオ・ロゴ

 

モービルアイヴァレオは9月4日、独・ミュンヘンで開催中のIAAモビリティ2023に於いて、クラス最高水準のイメージング・レーダーを提供するべく新たなパートナーシップを結んだことを発表した。( 坂上 賢治 )

 

イメージング・レーダーは、自動運転用のセンシング システムの重要機能として、高速道路や市街地での自動運転機能を実現するための鍵となる。従って同提携により両社は、有望な新技術を世界中の自動車メーカーへ向けて素早く提供できるようになるとしている。

 

今回、モービルアイが開発したイメージング・レーダーは、Massive MIMO (複数入力、複数出力) アンテナ設計、社内開発のハイエンド無線周波数設計、高忠実度サンプリングなどの先進的なアーキテクチャを使用しており、これらすべてが正確な物体検出とより広範なダイナミックレンジを可能にするという。

 

 

より具体的には、プロセッサ効率を最大化する統合システムオンチップ設計と、レーダーデータを解釈するための世界最先端のアルゴリズムにより、最大300メートル以上離れた周囲の詳細な4次元画像を提供する。

 

このレーダーは、中距離で140度の視野角、近距離では170度の視野角を備え、混雑した都市部の道路に於いて他のセンサーでは見逃す恐れのある歩行者や車両、障害物をより正確に検出できるとしている。

 

こうした製品に係る技術連携についてモービルアイで事業開発・戦略担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるニムロッド・ネフシュタン氏は、「モービルアイとヴァレオのイメージングレーダーに於ける提携は、自動車の安全性と性能を大きく加速するステップとなります。

 

この提携により自動車メーカーは、ヴァレオの製品を製造する能力、製品カスタマイズ技術、完成品テストなどの手厚いサポートを受ける一方で、モービルアイの最新鋭技術にアクセスできるようになります。

 

イメージングレーダーを、自動車メーカー各社に提供するための私たちの協力は、この業界、ひいては世界中のドライバーに大きな利益をもたらすことになるでしょう」と語った。

 

 

対してヴァレオのコンフォート&ドライビングアシスタンスシステム・ビジネスグループのプレジデントを務めるマーク・ヴレコー氏は、「このパートナーシップは、ヴァレオとモービルアイとの連携を一層強化します。将来の自動運転車に不可欠なイメージングレーダー技術に関して、共に協力することを私たちは誇りに思います。

 

これはヴァレオのADAS技術に係る革新的なテクノロジーを量産する能力を示しています。このコラボレーションは、よりスマートでより安全なモビリティを手頃な価格で提供するというヴァレオの取り組みに貢献します 」と述べた。

 

またモービルアイとヴァレオは共同声明で、「2015 年以来、両社のパートナーシップは世界中で 1,500 万台以上のスマートフロントカメラを納入してきました。

 

そうしたなかで今日、世界の自動車メーカー各車が自動運転機能の運用設計領域(ODD)の拡大を目指す中、モービルアイは自社のイメージングレーダーに業界から高い関心が寄せられていることを認識しています。

 

ヴァレオもまた最適なパフォーマンスを実現するイメージングレーダーに対して市場で高いニーズがあることを認知していました。

 

先進運転支援システム (ADAS) の世界的リーダーであるヴァレオは、2006年からレーダー技術の開発と量産を行っています。

 

 

ヴァレオは、モービルアイの画期的なイメージングレーダー技術と、それに対応するモービルアイのレーダー・チップセットに組み込まれたソフトウェアとアルゴリズムを、 ヴァレオの自動車用ソフトウェアおよびハードウェア レーダー ソリューションに統合することにより、新しいイメージングレーダー製品のシステム設計をリードします。

 

またヴァレオは、機能安全、サイバーセキュリティ、車両ネットワークとの高速通信プロトコル、電磁堅牢性、全体的なシステム性能と車両寿命中の耐久性の検証など、自動車関連企業からの最新の最も厳しいソフトウェアとハードウェア要件を満たして適応していきます。

 

これにより最新の自動車技術を量産する専門知識と世界に展開する生産拠点を活用して、ヴァレオはイメージング・レーダー・ソリューションを製造します。

 

この新しいパートナーシップにより、モービルアイとヴァレオは、フロントカメラやその他の運転支援ソリューションに関する協力関係を拡大します」と述べている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。