NEXT MOBILITY

MENU

2021年4月20日【IoT】

Nexperia、高速インターフェース向け新ESD保護デバイスを発表

NEXT MOBILITY編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

オランダに本社を置くNexperiaは4月20日、車載アプリケーション、特にインフォテインメントや車載通信関連の車載ネットワーク(IVN)への搭載数が増加し続けている高速インターフェースの保護のための新しいESD保護デバイスを発表した。

 

 

データレートの高速化とクルマに搭載される電子機器の増加に伴い、昨今EMC(電磁両立性)保護の必要性がますます重要になっており、適切な保護の実現が設計エンジニアにとって課題となっている。

 

 

Nexperiaが持つTrEOS技術は信号整合性、システム保護、堅牢性というESD保護の3本の柱を最適化し、低いキャパシタンス、低いクランプ電圧、高いESD堅牢性を最適な形で組み合わせたデバイスを実現するというもの。

 

 

今回発表された新しいPESD4USBxシリーズは、このTrEOS技術を採用した合計12種類の高性能4チャネルESD保護デバイスで構成されている。信号整合性は各チャネルの超低ライン・キャパシタンス(最小0.25pF)と0.05pF未満のライン・マッチング・キャパシタンスにより実現。全製品が0.4Ωの低い抵抗とともに深いスナップバックを提供している。
また、PESD4USBxシリーズは最大±15kVのESD保護により、IEC61000-4-2レベル4とISO10605に適合。このパッケージ・サイズでは現在最高レベルのESD保護を実現していることから、同社ではPESD4USBxシリーズは集積密度の高い最新の車載システム設計に最適だとしている。

 

 

PESD4USBxデバイスはUSB 2.0、10GbpsのSuperspeed USB、HDMI 2.0、HDBaseTなどの広範なインターフェース標準のほか、増加している車載A/Vモニタ・ディスプレイやカメラに対応している。またGMSL、FPD-Link、LVDSなどのビデオリンク(SerDes)もサポートしているとのことだ。

 

 

同製品は車載アプリケーション向けに開発されており、AEC-Q101規格の2倍以上の信頼性基準を達成している。さらに、Nexperiaの最新のDFN2510Dパッケージ(SOT1165DとSOT1176D)は、サイド・ウェッタブル・フランク(SWF)が標準パッケージとして用意されており、自動光学検査(AOI)の使用が可能なことから、アセンブリ品質をさらに向上させるという。

 

 

Nexperiaのプロダクト・マネージャーであるLukas Droemer氏は、今回の製品発表について次のように述べている。

 

 

「クルマのありとあらゆる箇所で電子機器の搭載数が急増しています。加えて、高速データレートに対するニーズも高まっており、一般的なハイエンドA/Vアプリケーションで使用されているインターフェースもクルマへの採用が増加しています。電子機器の大幅な増加によってクルマは電気的ノイズの多い環境となっており、こうしたノイズの影響を受けやすいインターフェースには高性能ESD保護が必要です。私たちの新PESD4USBxシリーズは特に要求の厳しい車載マルチメディア・アプリケーション向けに、強力なTrEOS性能と車載グレードの品質を提供します」

 

 

なお、新ESD保護デバイスはすでにサンプル出荷と量産を開始している。

 

 

Nexperia車載インフォテインメント/SerDesページ 

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。