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2018年1月16日【経済・社会】

豊田通商、オーストラリアのリチウム資源開発会社へ資本参加

NEXT MOBILITY編集部

豊田通商・HP

 

豊田通商は、オーストラリアのリチウム資源開発会社であるOrocobre による第三者割当増資の引受、および新株予約権無償割当への参加を通じ、同社への出資を決定した。

 

出資金額は、約AUD$292Million(約260億円※1)、出資比率は出資完了後に15%(※2)となる予定。

豊田通商・ロゴ

 

現在、先進国を中心にガソリン・ディーゼル車から電気自動車(EV)へのシフトが加速。電子デバイスへのリチウムイオン電池採用も引き続き増加していることからも、リチウムの価格は値上がりしており、今後もリチウム需要は伸びると、豊田通商では予想している。

 

同社は、2010年、アルゼンチンオラロス塩湖でのリチウム資源開発プロジェクトにおいて、Orocobreと事業化調査に関する覚書を締結。以降、2012年にリチウム開発の合弁会社を設立し、2014年末より生産を開始した。

 

また、2015年の商業生産開始以降、豊田通商はこのプロジェクトで生産されたリチウムの販売を担い、グローバルな販売ネットワークを築き、両社はJVパートナーとしての関係を深めてきた。

 

今回の出資により、豊田通商とOrocobreは戦略的なアライアンスを締結し、豊田通商が大株主として経営に参画することで、より強固なパートナー関係を築いていく。

 

また、出資資金は、このプロジェクトの拡張プロジェクト(Phase2)に充当することを予定。

 

Phase2では生産能力約25,000トン/年を目指し、これによりこのプロジェクト全体の生産能力を42,500トン/年に引き上げることを目指すとしている。

 

また今後、具体的な事業化調査などを行い、2018年半ばにはPhase2の最終投資判断(FID)を行い、2019年下半期に稼働開始を目指すと云う。

 

なお、Phase2で生産されるリチウムについても豊田通商が独占的販売権を保持。これにより、豊田通商は、リチウムに対する需要が急速に拡大する中で長期的・安定的なリチウム供給源を確保できることとなる。

 

豊田通商とOrocobreは、中長期的なリチウム安定供給を目指すとともに、日本での水酸化リチウム生産事業も視野に入れたバリューチェーン構築を検討していくとしている。

 

※1…1豪州ドル=88円想定
※2…15%は完全希薄化後ベースの割合

 

[Orocobre社 /オラロス・プロジェクト概要]

 

■Orocobre社概要

 

鉱物資源(リチウム、ホウ酸)開発会社
代表者:CEO Richard Seville (リチャード・シビル)
豊田通商のOrocobre株式持分:15%(予定)

 

■オラロス・プロジェクト事業内容

 

オラロス塩湖からかん水を汲み上げ、炭酸リチウムを精製・販売
オラロス・プロジェクトの所在地:アルゼンチン北西部フフイ州オラロス塩湖
オラロス・プロジェクトの生産量:年間17,500トン(2014年操業)
オラロス・プロジェクトの出資比率:Orocobre: 66.5%、 豊田通商: 25.0%、 JEMSE: 8.5%
販売代理権:豊田通商100% ※豊通マテリアルに100%販売委託

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松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。