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2022年1月17日【自動車・販売】

アウディ・ブランドディレクター、日本での電動化戦略表明

松下次男

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VWグループジャパン社長兼アウディジャパン・ブランドディレクターのマティアス・ シェーパース氏

 

アウディ日本の年頭記者会見、25年にBEV比率35%(1万台超)を目指す

 

アウディジャパンは1月17日、東京都内で年頭記者会見を開き、2025年に日本でバッテリー電気自動車(BEV)の販売比率35%を目指すと表明した。台数では1万台以上を目標に設定。

あわせてコンパクトSUVセグメントに初導入のEV「アウディQ4e―tron」シリーズを発表した。アウディのBEVである「e―tron」の第3弾となるQ4e―tronシリーズは今秋以降に、日本で発売する。(佃モビリティ総研・松下次男)

 

 

アウディジャパンは1月1日付でフォルクスワーゲングループジャパンと統合し、フォルクスワーゲングループジャパン傘下の1ブランドとして再スタートした。これは独フォルクスワーゲングループが世界的に進めているグループ編成の一環。

 

これに伴ってフォルクスワーゲングループジャパン社長兼アウディジャパン・ブランドディレクターに就任したマティアス・ シェーパース氏は日本で「アウディはプレミアムEVブランドNo1を目指す」と強調した。

すでにフォルクスワーゲングループジャパン傘下の4グループは日本でもBEVを導入済みだが、多くが「1千万以上の車両価格」と高額であり、販売に占めるEV比率もごくわずか。2021年でいえば2%に満たない。

 

 

こうした中で、今回発表したQ4e―tronシリーズはコンパクトSUVセグメントに導入する初めてのEVモデルであり、車両価格も599万円からと、本格的なEV市場向けの実質的な第1弾ともいえるモデルだ。

 

シェーパース社長は「EVは一部の裕福な人だけのクルマではない」と述べたうえで、同車の投入を機に2024年までに日本で「BEVを15モデル以上導入する」と表明した。

加えて、EV普及に向けては「消費者の不安を解消する」などのライフスタイルを考察する必要性を示し、「日本では、特にディーラーと一緒に取り組んでいきたい」との考えを強調した。

 

 

日本では利用時のカーボンニュートラルを目指す活動に取り組んでいく

 

インフラ面では、急速充電器の設置を加速する。系列ディーラー50か所に設置済みの低速タイプを速やかに高速タイプに充電器に置き換えるとともに、全店舗へ急速充電器の設置を進める。さらにフォルクスワーゲングループジャパン傘下の4ブランドが活用できるのも強みとし、そこで急速充電器の導入を目指す店舗数は250店舗以上にのぼるとした。

 

アウディは内燃機関搭載の新型モデル導入が2025年に最後になることを計画しており、26年からはすべての新型モデルがEVになるとの見通し。2030年には内燃機関のモデルを終了する方針だ。

 

 

ドイツのアウディ本体では生産から車両販売、リサイクルまでカーボンニュートラルを目指すミッション「ゼロ」の活動を進めているが、生産部門を持たない日本では「利用時のカーボンニュートラルを目指す活動に取り組んでいきたい」とも述べた。

 

アウディジャパンが目指す日本でのBEVの導入目標は、2022年にまず7%の販売比率へと高めたあと、23年に15%に、24年に25%の販売比率へとステップアップさせる計画。
同時に発表したコンパクトSUVセグメントのe―tronはアウディ「Q4e―tron/Q4スポーツバックe―tron」。同シリーズはEV専用プラットフォーム「MEB」を採用した最初のモデル。

 

同プラットフォームは内燃機関の搭載スペースを必要としないため、全長4・59メートル、全幅1・87メートル(欧州値)とQ3とQ5のあいだに位置するコンパクトなボディサイズながら、インテリア全長はQ5を凌ぐ室内空間を実現しているのが特徴。

 

 

パワートレインは、システム電圧400ボルトのテクノロジーを使用した総容量82キロワットアワーの駆動用バッテリーを前後アクスル間の床下に搭載する。

 

リヤアクスルに1基の電気モーターを搭載し、後輪を駆動する。駆動用電気モーターは最高出力150キロワット、最大トルク310ニュートンメートル を発揮する。
一充電当たりの走行距離は516キロメートル(欧州値)で、急速充電はチャデモ規格の125キロワットに対応。例えば125キロワットで5%から80%までの充電時間は38分(理論値)となっている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。