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2018年12月3日【自動車・販売】

アマゾン、ロボティクスアプリの開発環境を提供開始

坂上 賢治

 

AWSの「AWS RoboMaker」始動。インテリジェントなロボティクスアプリケーションを迅速かつ容易に開発可能に

 

 米・Amazon.com, Inc.(本社、ワシントン州シアトル、CEO:ジェフ・ベゾス)傘下のAmazon Web Services, Inc.(AWS)は日本時間の12月3日、ロボティクスアプリケーションを容易に開発・検証・展開し、クラウドサービスを使用したインテリジェントなロボティクス機能を容易に構築できる新サービス「AWS RoboMaker」の開始を宣言。アマゾンジャパン合同会社が12月3日に同内容を日本市場に向けて改めて発表した。

 このAWS RoboMakerは、業界で最も広範に使用されているオープンソースのロボティクスソフトウェアのフレームワークである「Robot Operating System(ROS)」を機械学習、モニタリング、分析サービスなどのAWSサービスに接続できるように拡張するものである。

 

昨今「ロボット」は、社会の一部として浸透して人の代わりに面倒な家事をこなしたり、倉庫の在庫を振り分けたり、危険な仕事環境で設備の検査を行う。しかしこのようなロボティクスアプリケーションを開発することは時間の掛かる困難な作業で、かつ様々なスキルと開発環境を必要としてきた。

 

AWSはこのような複雑かつ大規模な開発と検証が行える統合環境を「AWS RoboMaker」を介して提供する。開発者はAWSマネージメントコンソールからワンクリックでアプリケーション開発を開始できる。

 

 

 AWS RoboMaker環境は、屋内の部屋や小売店、レース トラックといった設定済のモデルを用いて大規模な並列シミュレーションを容易に構成できることから、開発者はアプリケーションをオンデマンドで検証して複数のシミュレーションを並列で稼働することが可能だ。なお同フリート管理は、AWS Greengrassと統合させていることから開発環境からロボットに対して直接ロボティクス アプリケーションをOTA展開することも可能。

またROSに精通した開発者が自社のロボティクスアプリケーション向けに、AWSサービスに接続できる新しいROSパッケージも提供する。

 

 AWS RoboMakerのROS向けクラウド拡張には、Amazon Kinesis Video Streamsの取り込み、Amazon Rekognitionの画像およびビデオ分析、Amazon Lexの音声認識、Amazon Pollyの音声生成、およびAmazon CloudWatchログインおよびモニタリング機能が含まれる。これらの機能を使用することで、ロボットの開発、インテリジェント機能の追加、ロボティクス アプリケーションのシミュレーションと検証、複数のロボットの管理とアップデートを容易に行うことができる。

 この取り組みについてAWS RoboMakerのゼネラルマネージャー、ロジャー・バーガ氏(Roger Barga)は、「お客様と話すとき、同じパターンを繰り返し行なっていることをよく見かけます。

 

インフラストラクチャの設定や、ロボティクス開発サイクルの様々な段階で使用するソフトウェアをまとめる作業。他の人が以前に行ったことのある作業の繰り返しに多くの時間を費やし、イノベーションに時間を掛けられないことは開発作業の思い足かせになります。

 

AWS RoboMakerはプロジェクト全般を通じてロボティクス開発をサポートする、構築済みの機能を提供できます。これによりロボットの開発や、様々な環境での性能シミュレーション、反復作業の素早い実施などを容易に行うことができ、開発者は優れたイノベーションに注力することができます」と話す。

 

 またアマゾンのロボティクス担当バイスプレジデント兼最上級エンジニアのブラッド・ポーター氏(Brad Porter)は「当社は、新しい技術をどのように使用すれば、お客様により良い体験を提供できるかについて定期的に評価しています。

 

ロボティクスは、当社のお客様がより迅速にサービスを提供し、コストを抑えることができるグローバルソリューションを開発する上で重要な役割を担ってきています。

 

当社はAWS RoboMaker開発をサポートし、ロボティクス開発とその商用展開を加速させるサービスの提供を後押しできたことを大変嬉しく思っています。AWS RoboMakerは、製品化のコストを大幅に削減し、開発時間を大幅に短縮することで、世界中の先進のロボティクス運用に大きな影響を及ぼすでしょう」と語った。

 AWSは、RoboMakerを介してデータのストリーミング、ナビゲーション、通信、認識、学習に対応したロボットを開発することができる。具体的にはAWS RoboMakerは、アプリケーション開発向けのAWS Cloud9ベースのロボティクス統合開発環境、アプリケーションの検証時間を短縮するロボティクスシミュレーション、アプリケーションの遠隔展開、アップデートおよび管理を可能にするフリート管理を提供するとしている。

 

なおAWS RoboMakerは現時点では、米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)、欧州(アイルランド)で利用可能となっているが、来年には他のリージョンでも利用可能になる予定だという。

 

AWS RoboMaker詳細
https://aws.amazon.com/jp/robomaker/ 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。