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2024年4月16日【イベント】

ホンダ、中国市場に応えた次世代EV「烨シリーズ」を発表

坂上 賢治

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烨S7、烨GT CONCEPT、烨P7

 

本田技研工業の中国現地法人・本田技研工業(中国)投資有限公司は4月16日、新たに中国市場へ投入する新型EV(電気自動車)モデルとして「烨(yè:イエ)シリーズ」を発表した。

 

また、烨シリーズの第1弾となる「烨P7(イエ ピーセブン)・烨S7(イエ エスセブン)」と、第2弾のコンセプトモデルとなる「烨GT CONCEPT(イエ ジーティーコンセプト)」も世界初公開した。

 

北京モーターショー2024は、中国・北京で開催される第18回北京国際汽車展覧会。プレスデーは4月25日~26日、トレードデーは4月27日~28日、一般公開日は4月29日~5月4日となっている。

 

烨S7、烨P7

 

同会場ではホンダは次世代EVとして本日発表した烨シリーズの烨P7、烨S7、烨GT CONCEPTを筆頭に、e:Nシリーズ第2弾モデルとなるe:NP2、e:NS2やプラグインハイブリッド車など、多様な電動化モデルを展示する。

 

なお烨シリーズは、今後、中国に於いて2027年までに6機種の投入を予定。同日に公開した3つのモデルは、今月下旬に中国・北京で開催予定の2024年北京モーターショー(第18回北京国際汽車展覧会)での一般公開を予定している。

 

烨P7

 

烨シリーズは、四輪製品の電動化が進む中国に於いて現在展開している「e:N(イーエヌ)」シリーズに続く新たなEVのシリーズとなる。「明るく光り輝く」という意味をもつ「烨」の字をシリーズ名称とした。

 

烨シリーズのクルマを運転するすべての人が、操る楽しさを通じて心の内に秘めた想いを解放し、それぞれの個性を明るく輝かせて欲しい、という想いを込めているという。

 

また、電動化への変化が速い中国国内で、挑戦と進化を絶えず追い求め、変革を加速させるという決意を込めて、車両には次世代EV向けとなる新たなHマークを適用させる。

 

なお烨シリーズは、次世代EVとしての価値をより高めることを追求した。ホンダのクルマづくりの理念である「M・M思想(マン・マキシマム/メカ・ミニマム思想。人間のためのスペースは最大に機械のためのスペースは最小限にしてクルマのスペース効率を高める基本構想)」に基づく人を中心としたパッケージングにした。

 

更に走行性能では中国で新開発したEV専用プラットフォームの適用と、長年培った電動化技術の融合により、「操る喜び」をさらに突き詰めたとしている。加えて智能化技術では、先進のAIによるサポートなど、全ての乗員が快適に移動できる空間を目指している。

 

烨S7

 

烨シリーズ第1弾モデルとなる烨P7・烨S7は、新開発のEV専用プラットフォームを採用し、1モーターによる後輪駆動モデルと、2モーターによる四輪駆動モデルを設定した。

 

両モデルとも操る喜びを追求し、後輪駆動モデルは軽快ですっきりしたハンドリングの実現、四輪駆動モデルは高出力でありながらも意のままに操ることができるハンドリングとの両立をそれぞれ目指す。

 

車内では前後席ともに、ゆとりある空間によって快適な移動を提供するとともに、AIや各機能と連動してインストルメントパネルやドアパネルのLED発光パターンを変えることで、知性を感じられる運転体験の実現を目指した。

 

デザイン面では、それぞれのモデルが目指す世界観を反映し、烨P7はシームレスで洗練されたスマートな未来感を、烨S7は見る人に刺激を与えるエモーショナルな未来感をそれぞれ表現しています。烨P7と烨S7は2024年末以降の発売を予定している。

 

烨GT CONCEPT

 

烨GT CONCEPTは、中国国内のHondaのEVの象徴となるモデルを目指して開発されたコンセプトモデル。

 

GT(Grand Tourer)の名に相応しいロー&ワイドなシルエットにあわせて、運転席はレーシングドライバーのように運転に没入できる空間としている。またダイナミクス性能も徹底的に磨き上げることで、クルマと一体となって走る究極のドライビング体験の提供を目指した。

 

烨GT CONCEPT

 

助手席には、従来のLCDディスプレイに対してより奥行き感があり、大画面を見ているような体験が可能な遠焦点ディスプレイを、Honda四輪製品として初めて適用し、プライベートシアターのような没入空間を提供する。

 

なお、烨GT CONCEPTをベースとした量産モデルは、烨シリーズ第2弾として2025年内の発売を予定している。

 

ホンダでは「2050年にHondaが関わる全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現」というグローバルでの目標を掲げている。その実現に向け、中国では2022年に発売したe:NP1、e:NS1を皮切りに、2027年までに10機種のHondaブランドEVの投入を予定すると共に、2035年までにEVの販売比率100%の達成を目指していく構えだ。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。