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2018年6月26日【エネルギー】

桂田モータース、小型EVの販売店を東京に新設

坂上 賢治

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桂田モータース社長で、BIRO JAPAN(ビロ・ジャパン)代表の桂田宗慶氏は、「昨年4月に大阪駅前に国内1号店を立ち上げた後、関西エリアで店舗を経営するオーナー様を筆頭に、多数のお客様にBIROをお買い上げ頂くなど、拡販に関しては一定の手応えを掴んでいる。

 

そこで、これを足掛かりにこの6月は東京・八丁堀の出店した。さらには来月には名古屋の販売店開設も控えている。今後は、この東名阪の3拠点を中核にひとまず100台の車販実績を積み上げたいと考えている。

 

 

現在、自動車販売の現場は、車両の電動化や、車両自体の『所有』から『保有』への流れ、若年人口の減少など厳しい時代を迎えている。そうしたなかで自動車メーカーからの手厚いサポートを受けている我々販社も、将来を見据え、自らで新たな事業の柱を模索しなければならない時代を迎えている。

 

当面は関西に於ける事業の滑り出しと同様、まずはデザイン性に優れたBIROを所有すること自体が、自己主張の一環となる店舗オーナーへの提案などを皮切りに、いずれは通勤や日常利用などで個人ユーザーの獲得も目指していく。

 

そもそも当社は創業者が、関西で輸入車の販売総代理を担ってきた歴史もあるから、こうした流れから自らで改めて独自の車両を取り扱う立場に帰り、さらにもしも遠い将来の夢として叶うことなら、いつかはEVの製造も手掛けてみたい」と話してくれた。

 

 

これを聞いた筆者は、電動車が未来のモビリティ社会の中核に座る可能性が高い今日。地域の自動車販売会社が、もはや川上にあたる自動車メーカーの事業再編策に右往左往する時代ではないという感覚を持つ事ができた。

 

むしろ地域販社は、新たな時流に乗って、大きな夢を見ることの出来る時代に到達したのかも知れないのだ。いち販売会社としての現状維持に留まるのではなく、そうした夢を持ち続ける企業だけが、新たな未来を切り拓いていく可能性を持ち続けることができるのだろう。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。