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2020年5月14日【トピックス】

マツダ、2020年3月期連結決算

松下次男

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市場環境悪化により営業利益が約半減、当期純利益が8割減

 

 マツダが5月14日発表した2020年3月期連結決算(日本基準、2019年4月~2020年3月)は、市場環境の悪化が響き、期の儲けを示す営業利益が前期に比べ約半減した。2021年3月期の業績見通しについては、新型コロナウイルス感染症による影響を現時点で合理的に算定するのが困難として開示を見送った。(佃モビリティ総研・松下次男)

 

 古賀亮取締役専務執行役員は電話会議による決算説明会で、2019年度の業績について厳しい環境下ながらも「オペレーションの努力が成果となって表れてきた」と強調した。

 

 米国をはじめグローバルで取り組んでいる販売費用の抑制や単価改善効果、ミックス改善が新型コロナの影響などによる出荷台数減少に伴う費用を上回り、台数・構成費用で「黒字」を達成。コスト改善でもプラスとなり、更なる下落を食い止めた。

 

 これらを踏まえ、新型コロナの感染拡大による不透明な事業環境が続くとみている2020年度についても販売費用抑制などのオペレーションを推進するとともに、「速やかに適正な在庫水準に戻したうえ、需要の回復を逃さず、敏速に動く態勢」を基軸に、復活を目指す考えを示した。

 

 また、昨年示した中期経営計画についても基調は変えないとしたものの、環境変化に合わせ「展開方法や規模、タイミングは適時、見直すことになろう」と述べた。さらに販売領域についても人々の行動、価値観が変わっていくなか、オンライン商品紹介など新しい活動、手法に取り組んでいく方針を打ち出す。

 

オペレーションの努力により、台数・構成費用は黒字化

 

 2019年度の連結業績は売上高が3兆4303億円で前年同期比3・8%減、営業利益が436億円で同47%減、当期純利益が121億円で同80・8%減となった。

 

グローバルの販売台数は141万9千台で同24%減の実績。この販売台数は2月公表時点に比べて約8万台低く、新型コロナ感染症拡大による販売台数減少分は6万台と試算した。費用は約100億円の減少と説明した。

 

主要地域別の販売台数では、日本は対前年比6%減の20万2千台。新世代商品のマツダ3、CX-30などが好調で、販売シェアはほぼ前年並みとなった。

 

北米は同6%減の39万7千台を販売。うち米国は同4%減の27万5千台となり、販売シェアは前年と同水準。クロスオーバー系が好調で、インセンティブ(販売奨励金)を抑えた販売を展開できたという。

 

欧州は同2%減の26万4千台の販売台数となった。ロシアを除くと同2%減の23万2千台だ。中国は、同14%減の21万2千台の販売台数となった。

 

新型コロナの感染拡大により中国では2月以降、販売台数が急減したが、現状、販売店はほぼ再開し、販売台数も上向いているという。

 

販売領域の取り組みでは急ピッチで在庫調整が進む

 

新型コロナの感染拡大に伴う販売領域の取り組みについては、米国、欧州で販売店稼働率が落ち始めた3月16日の週から出荷をストップし、減産調整の方向づけに乗り出した。

 

2020年3月時点では、前年に比べて約4万5千台(中国除く)の在庫増に積みあがっていた。それを先に現象が出ていた中国での取り組み事例を参考にしながら、本社でグローバルの指標・情報を集約し、出荷・生産のコントロールに着手。

 

この結果、5月10日の時点では約1万3千台の在庫減を達成し、更なる在庫適正化に取り組んでいる。また、米国の販売店などでは稼働停止中もオンライン活用の販売推進策などを実施し、ほとんど稼働ができなかった3月末や4月初めも販売実績につなげたという。

 

足元の4月の販売台数は5万台と前年同期比54%減の落ち込みだ。主要地域の販売台数は、日本が8千台で前年同期比26%減となった。

 

北米は1万4千台(米国1万1千台)で同54%減(米国44%減)、欧州が4千台で同80%減。ASEAN(東南アジア諸国連合)も2千台で同80%減だ。一方で、中国は1万7千台の販売を達成し、ほぼ前期並みの水準に戻った。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。