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2020年7月31日【トピックス】

マツダ、21年3月期第1四半期(4~6月)連結決算

松下次男

営業損失453億円、グローバル販売台数が31%減となったのが響く

 

 マツダが7月31日発表した2021年3月期第1四半期(4~6月)連結決算は、グローバル販売台数が約3割落ち込み、営業利益が453億円の赤字(前年同期70億円の黒字)となった。前回未定としていた2021年3月期の通期業績見通しも公表、下期黒字化することにより、営業損益400億円(前期436億円の黒字)と赤字幅の縮小を見込んでいる。(佃モビリティ総研・松下次男)

 

第1四半期の業績は世界的に広がった新型コロナウイルス感染症の影響が大きく響いた。これに対し、連結出荷台数を対前年63%減の11万4千台におさえるなど影響を最小限に食い止め、「6月末のグローバル在庫は適正レベル」と説明した。
また、新型コロナ対策として緊急支出抑制を実施するとともに、販売店の営業再開を機に販売を加速し、フリーキャッシュフロー悪化の最小化を目指したという。さらに2900億円の資金を調達し、手元流動性を担保する。

 

 2021年3月期第1四半期連結業績は売上高が3767億円で前年同期比55・6%減の大幅な減収となった。四半期純損益は667億円の赤字(前年同期56億円の黒字)となった。
4~6月の3か月間のグローバル販売台数は24万4千台で同31%減となった。中国を除くと同39%減と約4割の落ち込み幅となった。

 

通期業績見通しは売上高前期比16・9%増、当期純損益は前期121億円の黒字を予想

 

 地域別にみると、日本は2万6千台で同34%減。緊急事態宣言解除以降、来店、受注とも改善傾向となりつつも、5月は前年同月比で半減、6月も同24%減にとどまった。
北米は8万1千台で同19%減。うち米国は6万1千台で同10%減となった。米国市場は4月に約半減し、5月、6月も3割前後のマイナスとなったが、同社の米国販売は4月こそ44%減と落ち込んだものの、5月は同1%減にまで回復、さらに6月は9%増とプラスに転じた。
これはSUVのCXシリーズが好調だったのに加え、米国で取り組んでいる販売の質的向上の寄与がしてきたといえそうだ。

 

 新型コロナの影響が最も深刻なのが欧州で、同社の販売も2万8千台と同58%減の落ち込みとなった。ロシアを除くと、4月は82%減、5月60%減、6月も44%減と回復の足取りは鈍い。
逆に、コロナ危機からいち早く抜け出しているのが中国。マツダの販売も4月からプラスが続いており、5月は前年同月比32%増を達成、6月も7%増と伸びた。3か月間の販売台数は6万1千台で前年同月比13%増だ。

 

 その他市場は4万8千台で同48%減。オーストラリアが同33減の1万8千台、ASEAN(東南アジア諸国連合)が同61%減の1万1千台などとなった。ASEANは4月に前年同月比80%減となり、6月も同38%減と厳しさが続いている。
今回公表した2021年3月期の通期業績見通しは売上高が2兆8500億円(前期比16・9%増)、当期純損益900億円(前期121億円の黒字)を予想。
グローバル販売台数は130万台(中国を除くと103万9千台)と同8%減(同14%減)を見込んでいる。

 

来期の反転につなげつつ売上高や利益目標の達成時期を1年延長へ

 

 市場別の販売見通しは、日本18万4千台で同9%減、北米38万3千台で同3%減、欧州19万6千台で同26%減、中国26万1千台で同23%増、その他市場27万6千台で同20%減の予想だ。
また、同社は今回の新型コロナによる影響を機に、中期経営計画の内容を一部見直す方針。

 

 販売回復に合わせて下期の販売台数を前年比プラスし、営業利益の黒字化を実現した後、来期の反転につなげるとしながらも、中期経営計画で掲げた売上高や利益目標の達成時期を1年延長する。
さらに固定費・原価低減を加速し、損益分岐点の低減を図るほか、需要や販売動向にあわせた新商品・派生車の導入を進める。詳細な計画見直しの内容は今秋以降に公表する予定だ。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。