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2024年4月8日【ESG】

三菱自動車、フィリピンで自動車販売金融会社を合弁設立

坂上 賢治

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三菱自動車工業は4月8日、フィリピン共和国で、現地金融機関のセキュリティバンクと、三菱自動車を専門に取り扱う販売金融会社 「三菱自動車ファイナンスフィリピン株式会社」を設立する合弁契約を締結することで合意した。

 

新会社は2025年度に事業開始を予定しており、三菱自動車が51%、セキュリティバンクが49%を出資する予定。

 

このセキュリティバンク(所在地:フィリピン共和国マカティ市)は、フィリピン証券取引所上場の商業銀行。2023年12月末時点の総資産は8,720億ペソ(約2兆2,672億円)。今回の三菱UFJ銀行との戦略的提携により、グローバルなサービス提供を拡大していく構えだ。

 

ちなみに三菱自動車は、中期経営計画「Challenge 2025」の中でアセアン地域を「成長ドライバー」と位置づけ、経営資源を集中させ、多くの新モデルを投入することで販売・収益の拡大を図ることを明らかにしている。

 

そうした「成長ドライバー」の中でも、フィリピンの自動車市場は人口の増加と高い経済成長率とともに拡大を続けており、中期的にも持続的に力強く成長することを見込んでいる。

 

同国に於いて、多くの顧客が新車購入時にファイナンスを活用することから、自動車販売金融サービスは自動車購入時の重要な手段となる。そこで三菱自動車の合弁金融会社の設立については、セキュリティバンクが持つ豊富な販売金融商品とサービスを当社の顧客とディーラーに対して提供することが可能となるため、今後はフィリピンでの更なる販売拡大を推し進めていく構えだ。

 

この取り組みについて同社代表執行役副社長の中村達夫氏は、「当社はフィリピンで事業を開始して今年で61年を迎え、同国において高いマーケットシェアを占め強い市場プレゼンスを有しております。

 

当社にとって最重要市場の1つであるフィリピンで、現地の有力な金融機関の一つであるセキュリティバンクと提携できることは非常に楽しみです。この拡大を続ける市場で、販売金融事業を通じて、更に多くのお客様に三菱自動車の製品を提供できるようになることを楽しみにしております。

 

また、三菱自動車らしい製品と体験の両面を通じて、お客様によりご満足頂けるよう努力して参りたいと思います」と述べた。

 

対してセキュリティバンク社長兼CEOのサンジブ・ボラ氏は、「当社は、優れた顧客体験を提供することにコミットしております。三菱自動車と当社の両方の強みを組み合わせることにより、お客様のニーズに合った、より魅力的な自動車販売金融サービスを提供いたします」と語っている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。