NEXT MOBILITY

MENU

2020年1月31日【トピックス】

三菱自、20年3月期3Q連結決算で赤字計上

間宮 潔

 

 三菱自動車は1月31日、東京・田町の本社で2020年3月期第3四半期連結決算(2019年4~12月累計)を発表した。売上高は世界的な新車販売台数の減少を受け、前年同期比7.1%減の1兆6669億1400万円となった。(佃モビリティ総研・間宮 潔)

 

 

営業利益は販売台数減や車種構成の変化、加えてユーロ安など為替の影響を受け、同95.7%減の36億3400万円となった。営業利益率でみると、前期の4.7%から0.2%に大幅に後退した。この「減収減益」をうけ、当期純利益は117億6000万円の赤字となった。

 

850億円あった営業利益がわずか36億円規模に圧縮した理由は3つある。中国や北米を中心にした台数減・車種構成の変動により、187億円が下振れした。また対ユーロ・対バーツにおける円高影響額が349億円、さらに「研究開発費/間接員労務費/規制対応・品質関連等」で368億円のコスト増があった。

 

これに対し企業努力で販売費や工場経費の圧縮(100億円)に努めたが、カバーしきれなかった。ただ通期の業績予想では、中間決算期で公表した数値(当期純利益50億円の黒字)に据え置き、修正を見送った。

 

 池谷光司代表執行役副社長CFOは中国で猛威を振るっている新型コロナウイルスについて、「武漢への出張中止など適切に対応する」とともに部品調達面でも「臨機応変に対応する」と指摘、ただし業績への影響については言及しなかった。

 

また1月21日にドイツのフランクフルト検察がディーゼルエンジン車両(プジョー・シトロエン製)の規制値不正で現地・研究開発拠点や販売拠点を立ち入り調査したことへのコメントは避け、30日同社が発表した正式見解(不正があったと考えるべき理由はありません)にとどめた。

 

 

同社の業績は、第4四半期に比重が高く、昨年11月に投入した新型エクスパンダ―クロスや新装のアトラージュ/ミラージュ、近く投入するeKスペース/eKクロススペースを追い風にして年度末の増販に期待。また昨年来、実施してきた流通段階での車両在庫は「3カ月の適正レベル」に抑え、新モデル投入の環境を整えつつある。

 

 構造的な固定費にも引き続きメスを入れ、限られた経営資源を同社が「得意とする技術、強い地域に有効に使い、収益力を高める」とし、日産自動車とラアライアンスを強化する。近く持続的成長に向けた新たなプランを示す。

 

新車販売は世界的に鈍化しはじめているが、三菱車の2019年度販売見通し(小売り)は前年度比2%増の127万4000台と年度後半での新型モデル投入に期待を寄せる。

 

 主力のアセアンでは同4.7%増の33万3000台、中国では同6.8%増の17万3000台、欧州では同0.8%増の23万8000台、北米では同0.8%増の17万4000台、日本では同9.5%増の11万5000台、豪州・NZその他市場では唯一マイナスを見込んで、同4.6%減の24万1000台としている。

 

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。