NEXT MOBILITY

MENU

2023年9月25日【新型車】

日産自動車、新型アトラス(商用特装車含む)を発表

坂上 賢治

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

日産自動車は9月25日、アトラスをフルモデルチェンジし2.0tクラス(最大積載量 2t~4.6t)の2WD車を本年10月27日より発売した。なお他のラインナップについては順次導入を予定している。

 

ちなみにアトラスは、いすゞ自動車のエルフをベースに、産自動車の車種として、いすゞより生産供給されているモデルとなる。価格は代表車種で5MTが6,017,000-、9DCTが6,231,500-。

 

アトラス 2.0tクラス ディーゼル車

 

同社によると、「アトラスは、インテリジェント エマージェンシーブレーキ、ビークルダイナミクスコントロール(VDC)、車線逸脱警報(LDW)などの先進安全技術を全車標準搭載するなど、安全性が高く、燃費性能にも優れた商用車として、お客さまから評価頂いています。

 

今回のフルモデルチェンジでは、エクステリアを躍動感あるフロントデザインへと一新し、先進技術、運転支援技術の充実を図ることで、新しい日産のトラックへと生まれ変わりました」と述べている。

 

 

同モデルの主な特長は下記の通り

 

日産車として初めて、交差点での右左折時、衝突が避けられないと判断した際にブレーキ操作を行う「プリクラッシュブレーキ(PCB/いすゞ自動車の登録商標/登録第5118226号)」を全車標準装備。

 

全車速車間クルーズ(FACC/デュアルクラッチトランスミッション搭載車のみ搭載)、レーンキープアシスト(LKA)を日産商用車として初めてオプション選択可能とした。

 

専用カメラでドライバーの状態を検知するドライバーステータスモニター(DSM)と、異常時に車両の制御から停止まで行うドライバー異常時対応システム(EDSS)をオプション選択することで、ドライバー自身を守るとともに重大事故発生の抑制に貢献する。

 

プリクラッシュブレーキ

 

全車速間クルーズ

 

レーンキープアシスト

 

エクステリアではキャビンの外観と構造を一新。居住性や乗降性を向上させた。ヘッドランプには可変配光型LEDヘッドランプを標準採用(フロントインデペンデントサスペンション装着車のみ搭載)、特徴的なシグネチャーランプの形状とした。

 

 

ウインカーや灯火器類はLED化、夜間の視認性を向上すると共に、ランプの長寿命化にも貢献した。

 

ボディカラーにはカスタムグレード専用色として、上級感のあるダークカーキメタリックを新たに設定し、合計5色をラインアップさせている。

 

インテリアは、新設計のキャビンに合わせたインストルメントパネルを採用し、目的別にスイッチの配置をまとめ、今まで以上にわかりやすく使いやすいレイアウトを実現した。

 

 

新たに搭載された運転支援機能の操作スイッチや操作頻度の高いスイッチ類はステアリングに配置すると共に、インストルメントパネルのスイッチ類は、操作性向上のため配置を最適化した。

 

シートやペダル位置、ステアリングホイールの径・角度・調整幅を見直すことにより、ドライビングポジションを最適化し、様々な体格のドライバーに対応する。

 

車両前面の視界を向上させると共に、室内空間の前方・側方の圧迫感を軽減させた。さらにオートエアコンを採用し、快適性の向上とともに省電力化も実現している。

 

 

トランスミッションには9段デュアルクラッチトランスミッションを新規に設定。ドライバーの操作に対してトルク抜けがなく適切な駆動力が得られるため、スムースな変速と高い燃費性能を実現した。またATモードでは、勾配判定と走行低減演算が加わり、より最適なギヤを自動判定する。

 

平ボディ完成車の荷台は、品質向上と軽量化のため、床・アオリの合板材質を、ゴムノキ合板から竹合板に変更した。雨水の吸水乾燥による劣化や、雨水浸透による接着剤の劣化を抑えることができるなど、高い劣化耐久性を維持する。

 

市場での二次架装性を考慮し、ダンプ完成車のアオリ高を変更し、二次架装を行っても土砂ダンプとして成立し易くした。

 

 

アトラス」全国希望小売価格(消費税込み)は以下の通り。

 

駆動:2WD
エンジン:4JZ1-TCS
キャブ:標準キャブ
荷台アオリ材質:竹製
最大積載量:2t
乗車定員:3人
荷台長さ:標準
荷台高さ:フルフラットロー
グレード:DX
ミッション:5MT
価格(円):6,017,000-

 

 

駆動:2WD
エンジン:4JZ1-TCS
キャブ:標準キャブ
荷台アオリ材質:竹製
最大積載量:2t
乗車定員:3人
荷台長さ:標準
荷台高さ:フルフラットロー
グレード:DX
ミッション:9DCT
価格(円):6,231,500-
価格は代表車種の価格となる。

 

アトラスWEBカタログ

 

なお日産自動車の関連会社の日産モータースポーツ&カスタマイズは同日、アトラスの商用特装車「ワークユースビークル」シリーズをフルモデルチェンジし、2.0tクラス2WD車を来たる10月27日より、日産の販売会社を通じて発売する。また他のラインアップについても順次導入を予定している。

 

価格は、6,559,300-(竹製アオリワンハンドゲート付)から、11,893,200-(クレーン付トラック・2.9トン吊り4段ブーム)。

 

アトラス「冷蔵車」

 

アトラス「セフテーローダダンプ」

 

アトラス「竹製アオリ ワンハンドゲート付」

 

アトラス「ワークユースビークル」シリーズでは、積荷や業種に合わせて最適な仕様が選べるよう、豊富なバリエーションをラインアップした。

 

今回のフルモデルチェンジではベース車と同様に、エクステリアを躍動感あるフロントデザインへと一新し、先進技術、運転支援技術の充実を図った。

 

<アトラス「ワークユースビークル」シリーズ>

 

●ドライバン
箱型の荷室を備える車両です。幌がけやロープがけの手間を省略できる上、密閉構造により積荷を雨や風、ほこり、直射日光から保護することができる。

 

●アルミウイング
箱型の荷室の側面が、簡単なボタン操作で大きく開閉する車両。フォークリフトでの一括大量荷役が可能になる。

 

●冷蔵車/冷凍車
荷室に断熱材と冷凍装置を装備し、温度管理が行える車両。積荷の輸送適温に合わせて選べるよう、冷蔵・冷凍の2タイプを設定した。

 

●車載車
車を運搬するための車両です。さまざまな積載車両に合わせて選べるラインアップとした。1台積みと2台積みの2タイプを設定した。

 

●セフテーローダダンプ
ダンプ機構と荷台スライド機構を備えた車両。土砂や小型建機などの運搬、積み降ろしを効率よく行うことができる。

 

●クレーン付きトラック
重量物の荷役をサポートするクレーンを備えた車両。つり上げ能力とブーム段数使い方に合わせて選べるラインアップとした。

 

●リヤゲートリフター付トラック
荷台の後部にリフターを備えた車両。重量物の荷役を、安全かつ迅速に行うことができる。横揺れが少なく安定感のある垂直式と、より幅の広い積荷もスムースに昇降できるアーム式の2タイプを設定した。

 

なお、平ボディ完成車(竹製アオリ ワンハンドゲート付)のさらに幅広いバリエーションを、特装車としてラインアップした。

 

<全国希望小売価格の一例(消費税込み)>

 

アトラス「ワークユースビークル」シリーズ WEBカタログ

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。