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2019年11月12日【アフター市場】

日産自動車、2020年3月期第2四半期連結決算会見

松下次男

日産自動車・ロゴ

 

 日産自動車が11月12日発表した2020年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績は、グローバル販売台数が減少したことから営業利益が対前年同期比85%減の大幅な減益となった。下期も経済環境は不透明感が強いと予測し、通期業績見通しを下方修正した。横浜本社で決算発表会見した次期CFO(最高財務責任者)のスティーブン・マー常務執行役員は「第2四半期の3か月の販売活動では、販売台数減による減益を販売費用の改善で相殺し、増益を確保した」と述べ、着実に事業構造改革の成果が出つつあることを強調した。(佃モビリティ総研・松下 次男)

 

 

北米のインセンティブ施策、改善に苦戦。収益改善するも営業利益は85%減に

 

 4~9月の6か月間累計の連結業績は売上高が5兆31億円で前年同期比9・6%減、営業利益が316億円、当期純利益が654億円で同73・5%減となった。上期のグローバル販売台数は250万1千台で同6・8%減だ。主要市場の北米、中国の2大市場でそれぞれ6・9%減、0・3減となったほか、欧州でも19・7%減と二けた台の落ち込みとなった。

 

 マー常務執行役員は懸案の北米市場の構造改革について「販売正常化にとりくんでいるため、上期、販売台数が減少したが、収益は着実に上向いている」と成果を強調。新車を相次いで投入する下期から来年度にかけて、さらに収益改善のピッチが高まるとの期待感を示した。中国についても全需の伸びを上回る販売台数を達成し、販売シェアを0・4ポイントアップした。

中間決算の説明をするスティーブン・マー次期日産自動車最高財務責任者(CFO)

中間決算の説明をするスティーブン・マー次期日産自動車最高財務責任者(CFO)

 

 2019年度通期見通しについては、中国市場の悪化をはじめ、世界的に厳しい販売環境を予想。加えて、ドル、ユーロなどに対し円高を見込み、通期の連結業績見通しを当初見通しから大幅に下方修正した。

 

 通期の連結業績見通しは、売上高10兆6千億円(前期比8・4%減)、営業利益1500億円(同52・9%減)、当期純利益1100億円(同65・5%減)に修正。当初見通しに比べ、売上高で7000億円、営業利益で800億円、当期純利益で600億円それぞれ引き下げた。

 

下期も経済環境の不透明さが拭えず通期のグローバル販売台数を下方修正へ

 

 通期のグローバル販売台数についても当初計画から30万台引き下げ、524万台の販売計画に下方修正。中国で8・8%、北米で4・2%、欧州で5%、日本で4・9%それぞれ当初見通しから引き下げた。期の事業の儲けを示す営業利益の下方修正についてマー常務執行役員は販売活動の減益をモノづくりの改善で補い、ほぼ当初見通し並みを確保する計画だが、為替で大幅な減益が避けられない見通しだと説明した。

 

 

 一株当たりの上期の配当金は10円とした。当初、2019年度は一株当たりの配当金を40円にする見通しを発表していた。しかし、業績にあわせて年間の配当金の下方修正が避けられない見通しで、正式な決定は次期の新役員に委ね、決定していくとした。

 

 日産自動車は12月1日付で内田誠社長兼CEO(最高経営責任者)をはじめとした新役員体制を発足させる。リー常務もその段階で新CFOに就任する。このため、今年6月に示した事業構造改革の成果が徐々に出始めていると強調する一方で、さらに踏み込んだリストラ策などの新たな取り組みについては新CEOをはじめとした「次期の役員体制のもとで検討することになる」と述べるにとどめた。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。