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2020年7月2日【エレクトロニクス器機】

プジョー208、8年ぶりの新世代車。純EVもラインに追加

松下次男

 

ランニングコストを含めば、ガソリン、EVともほぼ同じの費用負担に

 グループPSAジャパン(アンジェロ・シモーネ社長、本社・東京都目黒区)は、7月2日、Bセグメントコンパクトカーの新型プジョー「208」および電気自動車(EV)の「e-208」をオンライン方式で同時に公開、発表した。発売は同日からで、EVは10月ごろデリバリー開始予定。シモーネ社長は新型208発表に当たり「パワー・オブ・チョイス」を掲げて、人気のコンパクトカーがガソリン車、EVから選べると強調した。(佃モビリティ総研・松下次男)

 

新型208は8年ぶりのフルモデルチェンジ。1・2リットル・ターボエンジンを搭載するガソリン車と100%ピュアEVのe-208の違いはパワートレインのみで、デザインはほとんど共通だ。
また、車両価格は2倍近くの差となっているが、燃料や保険費用などのランニングコストを考慮すると、ガソリン車とEVとの費用負担もほぼ同等になるという。

 

ガソリン車と並んで日本に投入するEVのe-208は、最大走行距離が欧州WLTPモードで340キロメートル。電気モーターは最大出力136馬力(100キロワット)、最大トルクが260ニュートンメートルで、50キロワット時リチウムイオン電池を搭載する。

 

 

EVの航続距離は1充電で340キロ、インテリアに革新的な3D iコクピットを採用

 

バッテリー充電はコンセント型普通充電、ウォールボックス型普通充電、チャデモ急速充電に対応し、フル充電はコンセント型で約18時間、ウォールボックス型で約9時間必要。ただし、普段使う50キロ走行当分の充電ではそれぞれ4時間、2時間の充電で十分という。
チャデモ急速充電は約50分で80%充電できる。今後、プジョーのディーラー拠点に急速充電器を順次、配備する計画だ。

 

また、走行時や使い勝手の面ではパフォーマンス、日々の利用での最適化、航続距離最大化に対応し「スポーツ」「ノーマル」「エコ」の三タイプのドライビングモードを用意。ブレーキモードも二つから選択でき、ギアシフターの操作で望みの回生ブレーキ強度を選ぶことができる。

 

 新型208のガソリンモデルは1・2リットルターボエンジンの進化型を搭載し、最高出力100馬力、最大トルク205ニュートンメートルを発揮する。電子制御8速オートマチックと組み合わせることで、JC08モードで燃費を約7%改善し、1リットル当たり19.5キロメートルを実現した。

 

 

 車両コンセプトは、PSAグループの最新世代の車両プラットフォームCMP(コモン・モジュール・プラットフォーム)の上に成り立ち、ディメンジョンとパワーユニットのバリエーションに高い柔軟性を備えているという。このため、内燃機関とEVの両立が可能となった。

 

ガソリン車、EVは同等のクルマで、違いはパワートレインのみ

 

 デザインでは、より低く、よりワイドな「スポーティ、スタイリッシュなフォルム」を実現。現行モデルに比べ全長で120ミリメートル、全幅で5ミリメートルそれぞれ伸ばし、全高を25ミリメートル低くした。重量も30キロ低減し、ADAS(先進運転支援システム)などの装備が大幅に充実したにもかかわらず、車重はほぼ同等に抑えている。

 

 

 インテリアでは、革新的な「3D i-コクピット」が注目されるだろう。3次元表示によりデーターの重要度や緊急時に応じて、ダイナミック、奥行きをもって情報が変化して表示される。さらにセンターコンソール上部に7インチのスクリーンを配置し、空調やオーディオ、ナビゲーションシステム、車両設定などが行える。

 

 先進技術、安全性では、アクティブセーフティブレーキやアクティブクルーズコントロール、レーンポジショニングアシストなどプジョーのフラッグシップ508に匹敵する最新機能を標準装備する。
 e-208では、スマートフォンのアプリを利用したリモートコントロールというEVならではの機能も充実。充電予約やエアコン操作がリモートコントロールで可能だ。
 新型208は欧州のカーオブ・ザ・イヤー2020やレッドドットデザインアワード2020などを受賞した。
 価格(税込み)は208が239万9千円~293万円。E-208が389万9千円~423万円。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。