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2023年8月29日【新型車】

ポルシェ、新型カイエンターボE- ハイブリッドの受注開始

坂上 賢治

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ポルシェジャパンは8月29日、SUVモデルの中で最もパワフルな「新型カイエンターボE-ハイブリッド」の予約受注(全国のポルシェ正規販売店)を開始した。ポルシェは、本年に第三世代のカイエンを投入したが、今モデルはこのシリーズ最上位で、かつてのカイエンターボS E-ハイブリッドの後継モデルにあたる。

 

 

その外観上の特徴は、ターボモデル専用のフロントエンドスタイルを持ち、光沢ブラックのエアブレードがアクセントの大型クーリングエアインテークも備える。

 

 

またホイールアーチトリムとエクステリアカラーのリアバンパーが、パフォーマンス重視のモデルであることを示す。その他の特徴では、ブラッシュステンレススチール製の2組のツインテールパイプと、レッドのブレーキキャリパーも他モデルと異なっている。

 

インテリアでは、ダッシュボードとドアパネルのトリムにアルミニウムのインレイが施された。ルーフライニングはRace-Tex製。

 

 

標準搭載の仕様では、GTスポーツステアリングホイール(ステアリングホイールヒーター付)、希望のドライビングモードを素早くダイレクトに選択可能なモードスイッチ、レザースポーツシート(18way調整機能付)が含まる。レザーコンフォートシート(14way調整機能付)を選択することも可能だ。

 

パワーユニットは、出力130kW(176PS)の電気モーターが、441kW(599PS)の4.0リッターV8ツインターボエンジンを補う形となる。この2つのパワーユニットの合計出力は、544kW(739PS)、最大トルクは950N・m。0-100km/hが3.7秒、最高速度は295km/hに達する。

 

また今回は、電動走行時の航続距離が拡大しだけでなく充電時間も短縮されている。ちなみに容量25.9kWhと増量した高電圧バッテリーは、ラゲッジコンパートメントフロアの下に設置。最長82kmの電気航続距離(EAER city)を可能にする。

車体には、新しい2チャンバー、2バルブ技術を採用したアダプティブエアサスペンションを標準装備。これによりサスペンションの伸側と縮側を別々に調整することができるようになった。

 

この結果、走行時の快適性と安全性を同等に高めただけでなくサスペンション設定の選択肢が広がっている。もちろんポルシェトルクベクトリングプラス(PTVプラス)も標準装備されており、ポルシェダイナミックシャシーコントロール(PDCC)とリアアクスルステアリングはオプションで選択可能な仕様となっている。

 

 

加えてGTパッケージを備えた「カイエンターボE-ハイブリッドクーペ」の方は、外観上に於いて、よりスポーティな仕様となる。このパッケージでは公道走行に特化していたカイエンターボGTの装備が追加されている。

 

同車の場合、ボディは更に10mm低く設定。GT専用のピボットベアリングは、フロントアクスルのキャンバーを-0.58度増やし、ワイドなフロントホイールと組み合わせることでコーナーでのダイナミックなステアリングレスポンスを高めた仕様となっている。

 

 

タイヤは標準仕様では、22インチのGTデザインホイールにパフォーマンスタイヤを組み合わせる。これにセラミックコンポジットブレーキ(PCCB)が組み付けられている。

 

エクステリアでは、ブラックのアクセントが施された専用フロントセクション、ブラックのホイールアーチエクステンション、ルーフスポイラーのカーボンサイドプレート、ターボGT由来の中央に配置されたチタンエグゾーストシステムのテールパイプ、カーボンリアディフューザーがGTパッケージとしての違いとなる。

 

ルーフも軽量カーボンファイバー製となり、絶対性能では静止状態から100km/hまでが3.6秒、最高速度は305km/hに到達する。

 

 

 2023年8月29日付の価格は以下の通り                 
車種/トランスミッション/ハンドル/希望小売価格(消費税込)
ターボE-ハイブリッド/8速Tip-S/右/¥23,420,000-
ターボ E-ハイブリッドクーペ/8速Tip-S/右/¥24,000,000-
ターボE-ハイブリッドクーペGTパッケージ/8速Tip-S/右/¥27,900,000-

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。