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2024年5月21日【CASE】

スカニア、鉱山輸送分野で自動運転トラックの納入開始

坂上 賢治

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スカニア( Scania )は5月21日( スウェーデン・セーデルテリエ発 )、自律型の鉱山採掘向けダンプトラックの納入を開始。これを契機に、より安全で、より効率的で、より持続可能な鉱山輸送の時代が切り拓かれたことを宣言した。  

 

今回、同社が顧客から自律運転機能を備えた当該車両の発注を獲得したことにより、鉱山輸送分野での自律運転ダンプトラックの実用化が大きく前進。これに伴い40トン級の自律型ダンプトラックの製品化が動き出した。また以降は、50トン級車両の納入もこれに続く予定としている。 

 

スカニアの事業戦略としては、まずオーストラリアで自律型の鉱山採掘向けダンプトラックを販売する。当地に於ける実運用の開始時期は2026年からの予定となっている。これに続く新たな開拓市場は、自社が鉱山採掘分野でマーケットプレゼンスを持つラテンアメリカ市場になる可能性が高いという。 

 

 

市場開拓に係る自社の戦略について、スカニアで副社長兼自律ソリューションの責任者を務めるピーター・ハフマー氏は、「慎重に取り組んだ今回の研究開発過程を経て、市販製品のリリースへと移行していくこの時期は、当社にとっても、自律型の重量車両を取り巻く国際市場にとっても、いよいよ大きな節目を迎えたことを意味します。

 

元々、鉱山採掘に於ける自律型ダンプトラックの開発事業は、車両の利用環境を踏まえると比較的安定した走行条件下であるため、輸送の効率化に集中でき、自律運転トラックにとって、適した市場のひとつだと考えられてきた領域です。

 

また民間でも広く活用されているプラットフォームを活かした今車両は、生産性の優位性のみならず、CO2排出量でも従来から起用されてきた超重量級トラックに比べて潜在的な利点があります。

 

それは持ち前の省エネルギー性のみならず、採掘事業全域のフットプリントを大きく削減できることに繫がるからです。  つまり今回、当社が提案したソリューションの大きな優位点は、鉱山事業全体がゼロエミッション操業に向けて、事業自体の運営面に於いても素早く次の一歩を踏み出せるところにあります。

 

そうした意味で今製品の納入は、我々がこれまで多様な市場に向けて投入してきた製品のなかでも最も先進的な事例にもなっています」と述べている。  

 

そもそもスカニアは過去10年間に亘って、自律運転車両の開発に多額の投資を重ねており、そこには高速道路上でのハブ間輸送だけでなく、鉱山エリアでの自律運転車に係る技術開発も含まれている。

 

先のピーター・ハフマー氏は、「今回の自律型ダンプトラックの開発過程では、当社の研究開発部門と鉱山業界のお客様との緊密な協力の下、過酷な運用条件を敷いたなかで広範なテストを重ねて開発されました。 

 

それは当社としても極めて戦略的かつ、挑戦的な研究開発プロジェクトであり、製品納入に至ったその道程に於いて、オンサイトテストに於ける数多くの厳格なチェックを積み重ねてきたゆえに、これだけ完成度の高い鉱山向け輸送ソリューションを開発することができたのだと考えています」と結んでいる。 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。