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2018年6月6日【自動車・販売】

双日、パキスタンで現代自動車の組立および卸売、小売事業に参入

NEXT MOBILITY編集部

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双日は、パキスタン・イスラム共和国で、同国最大の財閥ニシャット・グループのニシャット・ミルズ(Nishat Mills)および同社関係会社(以下NML)、同国最大手のトラクターメーカーのミラット・トラクター(Millat Tractors:MTL)と共同で、韓国の現代自動車(現代)ブランドの自動車組立および卸売、小売事業に参入する。

双日・ロゴ

2016年3月、パキスタン政府が同国自動車産業の活性化を目的に「自動車開発政策(Automotive Development Policy) 2016‐2021」を策定し、新規参入者に対して優遇制度(※)を導入。双日は、これを受け、NMLと共にヒュンダイ・ニシャット・モーター(Hyundai Nishat Motor (Private) Limited:HNMPL)を設立し、現代自動車販売の事業性調査を実施。今回、増資の上、MTLなどの出資も受け入れて事業化に踏み切ったとのことだ。

 

なお、総事業費は、150億円規模になると云う。

 

組立工場は、現在、パキスタン第3の都市ファイサラバードの経済特区で建設中で、2019年12月に完工の予定。販売は、今後整備する直営ディーラーおよびフランチャイズディーラーを通じ、2024年までに、市場シェア6%の獲得を目指す。

 

 

パキスタンは、人口2億人で、政情安定から、経済は順調に拡大。同国の自動車市場は、近年、年率10%超で成長し、今後も購買層の増加に伴い更なる市場の伸びが見込まれていると云う。

 

双日は、長年にわたる現代自動車の組立・販売事業における経験を活かし、製造業や金融、小売などにおける現地リソースを持つNMLとMTLと組むことで、質、商品力の高い現代自動車をパキスタンで存在感あるブランドに育てるとともに、同国の自動車産業の更なる発展に貢献していくとしている。

 

(※)組立工場の機械や設備(建設中)、また組み立てに必要な部品(商業生産開始後一定期間)に掛かる輸入関税の軽減等の優遇が設定されている。

 

[ヒュンダイ・ニシャット・モーターの概要]

 

会社名:Hyundai Nishat Motor (Private) Limited
設立:2017年3月
本社所在地:1-B, Aziz Avenue, Canal Bank Road, Gulberg V, Lahore, Pakistan
代表者:ハッサン マンシャ(Hasan Mansha)

株主:

双日株式会社 40%
ミラット・トラクターズ 18%
ニシャット・ミルズ 12%
ニシャット・ミルズの関係会社 30%

– アダムジー・インシュランス 10%
– セキュリティー・ジェネラル・インシュランス 10%
– D.G.カーン・セメント 10%

事業内容:現代車の組立・卸売および小売事業

 

[ニシャット・ミルズの概要]

 

会社名:Nishat Mills Limited(パキスタン証券取引所上場)
設立:1951年
本社所在地:Nishat House, 53-A, Lawrence Road, Lahore, Pakistan
代表者:ウメール・マンシャ(Umer Mansha)
事業内容:繊維製品の製造・販売

 

[ミラット・トラクターの概要]

 

会社名:Millat Tractors Limited(パキスタン証券取引所上場)
設立:1964年
本社所在地:Sheikhupura Road, Shahdara Lahore, Pakistan
代表者:シド・ムハンマド・イルファン・アキール(Syed Muhammad Irfan Aqueel)
事業内容:トラクター製造・販売



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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。