NEXT MOBILITY

MENU

2018年10月31日【自動車・販売】

住友商事、中国に自動車アフター部品流通販社設立

NEXT MOBILITY編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

住友商事は、10月31日、河南中鑫企業集団有限公司と共に、中国自動車アフター市場向けに消耗品や一般修理部品の販売を目的とした自動車部品流通販売の合弁企業(以下「新会社」)を設立する事に基本合意したことを発表した。

 

中国は世界最大の自動車市場であり、2017年の新車販売台数は約2,900万台と9年連続で世界一となっている。同国内の自動車保有台数は約2.2億台に伸長し、2020年には2.8億台へと拡大する見込みだ。

 

そのような自動車保有台数の増加は、中国自動車アフター市場の急速な拡大にも繋がり、現状で中国における平均車齢が5年に近づいてきている事もあり、今後数年間で修理や整備等の需要は年率数十パーセントで拡大することが予測される。

国民の所得水準が向上する中、高品質な製品やサービスへの需要が高まることで、今後は今まで以上の品質保証体制、技術力の向上や販売チャンネルの透明化が求められてくるといえる。

 

 

そういった背景の中で、今回設立される新会社では、市場環境や消費者ニーズを捉え、品質重視で本物志向の製品やサービスを提供することを目的とし、主にOEMサプライヤーが製造する中高級車種向け消耗品や一般修理部品を中心に販売する予定。

 

また、出資比率の過半を住友商事が占める予定で、中国市場トップクラスの自動車アフター部品供給プラットフォームの構築を目指すという。

 

部品等の販売先は、中鑫集団傘下で自動車アフターサービスを提供する、中鑫之宝汽車服務有限公司(本社:中国河南省鄭州、代表:陳剣、以下「中鑫之宝」)やその他の地域代理店等。

 

中鑫之宝は高級車修理サービスに特化した企業で、高い修理技術やノウハウ(液体分析、エンジン気筒修理、ATリビルト等)を有しており、十数年のノウハウを標準化した高度な研修体制やブランド別の技術支援体制も完備している企業。

 

ちなみに、中鑫之宝は、中国自動車アフターサービスの顧客満足度調査において、2016、2017年の2年連続顧客満足度NO.1企業の評価を受けている。

 

 

住友商事は、従来から米国市場等で展開している自動車部品流通販売事業をはじめ、中国市場で展開する自動車部品製造販売事業等から得た豊富な知見を持つ。また、幅広い自動車バリューチェーンも有しており、同社ではそれらのノウハウを最大限に活かし、同社のみが産み出せる価値やサービスの提供を目指す。

 

 

 

■新設会社の会社概要(名称未定)

所在地   河南省鄭州市
設立年月(想定)   2019年上期
事業概要   中高級車種向けを中心とする消耗品・一般修理品の販売
主要商品   オイル類、フィルター類、ケミカル類、ブレーキパッド・ディスク、ショックアブソーバー、 バッテリー、スパークプラグ等
出資比率(未定)   住友商事50%以上、中鑫集団50%未満

 

■河南中鑫企業集団有限公司の会社概要

所在地   河南省鄭州市
設立年月   1997年3月
事業概要   自動車アフターサービス事業、ディーラー事業、保険事業、携帯端末等のリテール事業
法定代表者   季衛東
従業員数(連結ベース)   3,000人

 

 

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。