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2018年1月23日【経済・社会】

トヨタモビリティ基金、ブラジルでモビリティソリューションのアイディアコンテストを実施

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタ・モビリティ基金(TMF:Toyota Mobility Foundation)は、ワシントンD.C.に本拠地を置き、地球環境や都市交通の課題に取り組む非営利団体ワールド・リソース・インスティチュート(WRI:World Resources Institute)ブラジルと共に、「InoveMob Challenge」と題し、都市中心部へのアクセスを改善するモビリティソリューションの構築を目指すアイディアコンテストを実施する。

 

最優秀賞は、市長連合会(FNP:FrentaNacional de Prefeitos)の協力により、市長や市の代表者が選考に参加し、アイディアの有効性を確認する実証実験を経た上で決定する。

 

 

ブラジルでは、急速な経済発展に伴う都市部での交通需要の急増により、慢性的な交通渋滞や、大気汚染の問題に直面している。

 

特にオフィス街、商業施設、教育機関が集中する都市中心部において問題は顕著であり、WRIブラジルの調査によれば、ブラジル都市部の市民は年間に約10日~15日を交通渋滞によって失っているという。

 

地元政府は駐車場や道路の拡張などの対策を実施しているが、交通需要の増加は著しく、問題解決には至っていない。その一方で、シェアリングサービス等の様々な移動手段が誕生している。

 

「InoveMob Challenge」では、従来とは異なる発想の移動手段を活用することで、都市中心部へのアクセスを改善する革新的なモビリティソリューションの構築を目指す。

選考では、革新性、持続可能性、包括性、実現可能性、発展性を考慮し、書類選考によって12チームを選出。

 

選ばれた12チームは、ソリューション改良のためのワークショップに参加した後、FNPが主催するイベントにて市長や市の代表へソリューションを提案する。

 

その後、提案とソリューションの実施に興味を持つ市とマッチング、実証実験を行う5チームが選ばれる。

 

その結果を経て最優秀賞に選ばれたチームは、TMFおよびWRIブラジルと共にソリューションを改良した上で、2020年12月まで規模を拡大した実証実験を行う予定。TMFは、各段階で選ばれたソリューションの実装実験の費用、総額20万ドルを提供する。

 

 

[InoveMob Challenge概要]

 

<テーマ>

都市中心部へのアクセスを改善する革新的なモビリティソリューションの構築

 

<想定応募者>

ブラジル国内のモビリティサービス事業者、技術系起業家、研究者等

 

<選考スケジュール>

応募受付:2018年3月9日迄
書類審査:12チーム選出 2018年3月中
ソリューション提案:5チーム選出(各チームへ実証実験費用2万ドル提供) 2018年4月~5月
実証実験:2018年6月~11月
最優秀賞決定:1チーム選出(実証実験費用10万ドル提供)
       2020年12月まで規模を拡大した実装を実施予定 2018年12月

       
<詳細情報>

応募およびコンテストの詳細は公式サイトを参照(ポルトガル語のみ)
InoveMob Challenge公式サイト:www.desafioinovemob.org

 

 

[トヨタ・モビリティ基金]

 

TMFは、2014年8月の設立以来、豊かなモビリティ社会の実現とモビリティ格差の解消に貢献することを目的に、タイやベトナム、インドでの交通手段の多様化や、日本の中山間地域における移動の不自由を解消するプロジェクトへの助成のほか、障害者向けの補装具開発を支援するアイディアコンテストの実施など、世界のモビリティ分野における課題に取り組んでいる。

 

今後も、トヨタの技術・安全・環境に関する専門知識を活用しながら、大学や政府、NPOや調査研究機関等と連携し、都市部の交通課題の解消、パーソナル・モビリティ活用の拡大、次世代モビリティ開発に資する研究などの取り組みをさらに拡大していくとしている。

 

[ワールド・リソース・インスティチュート]

 

WRIは、ブラジルのほか、中国、ヨーロッパ、インド、インドネシア、メキシコ、米国に拠点を持ち、50カ国以上で活動している世界的な研究機関である。450人以上の専門家等が、様々な組織や団体と協力し、地球環境保護に関する各種取り組みを推進。

 

WRIブラジルは、気候変動、自然環境および都市のあり方に関して持続可能な方法でのブラジルの発展に向けた活動を行っている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。