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2023年12月19日【新型車】

トヨタ、新型クラウン(スポーツ)のPHEVを発売

坂上 賢治

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トヨタ自動車は12月19日、新型クラウン(スポーツ)のプラグインハイブリッド車(PHEV)を発売した。今回新たに設定したPHEVは、クラウン(スポーツ)が訴求する「楽しい走り」を背景に、クルマを操る楽しさを味わえるスポーティな味付けに拘ったという。加えて大容量リチウムイオン電池を搭載して実用的なEV走行航続距離を備え、環境性能の両立も図った。

 

 

そんな今回の新型クラウン(スポーツ)のプラグインハイブリッド車(PHEV)は、クラウン(クロスオーバー)HEV、クラウン(スポーツ)のHEV、クラウン(セダン)のHEV、クラウン(セダン)の燃料電池車(FCEV)と並ぶ、未来のカーボンニュートラルに向けた重要な選択肢のひとつである同社では謳っている。

 

そうしたなかでクラウン(スポーツ)のエクステリアは、21インチ大径広幅タイヤとマットブラック塗装を施した専用アルミホイール。特徴的なトリプルスポークと細いレイヤースポークなどで、プレミアムでスポーティな意匠性を強調している。

 

 

対してインテリアは、華やかなブラック&センシュアルレッドを運転席と助手席で左右非対称に配色。運転への高揚感を高めると共に個性とスポーティさを際立たせた。

 

また新開発の光輝材を入れた表皮を組み合わせることで強い陰影と鮮やかな発色を両立。フロント&リヤ席のシートベルトにも赤色を採用。ドライバーがしっかりと身を預けられるホールド感と、より運転への高揚感を高める赤いステッチを施したスポーツシートも採用している。

 

 

パワーユニットには、出力密度の高い駆動用モーターを搭載した2.5Lプラグインハイブリッドシステムで、システム最高出力は225kW(306PS)とモーターを最大限活用することでシームレスかつ力強い加速を実現したという。

 

その加速力の源泉となる大容量リチウムイオン電池は車体中央の床下に配置。これにより車内空間を損なわずに実用的なEV走行航続距離を備えたことで、日常生活の大部分をEV走行でカバーできるとしている。

 

なお普通充電時にパワースイッチをONにすると、外部電源の電力を利用してエアコンやオーディオの使用が可能になる「マイルームモード」が設けられており、エンジンをかけずに車内で快適に過ごすこともできる。

 

 

クルマに蓄えた電気を住宅に供給する仕組み“V2H(ブイツーエイチ)”も設定した上に、停電・災害時などの緊急時やアウトドアに役立つ、最大1,500W(AC100V)の外部給電機能を標準装備。センターコンソールボックス後端とラゲージ内に設置されたアクセサリーコンセントに加え、付属のヴィークルパワーコネクターを充電インレットに差し込むことで、AC100V/1,500Wの外部給電コンセントとしても活用できる。

 

車両自体の具体的な走行距離は、満充電状態でのEV走行距離で90km、ハイブリッド走行での燃費は20.3km/Lを達成。ガソリンタンク容量も55Lを確保したことで延べ航続距離は1,200km以上を確保した。

 

 

そんなプラグインハイブリッドシステムが生み出すパワーを駆動力へと伝えるため、E-Four(電気式4WDシステム)を介して四輪に分配。コーナリング中のみならず、降雪時や雨天時の走行でも安心感を向上させたとした。

 

ボディ骨格では、SPORT Zグレードをベースにフロアトンネル部へのブレース追加してボディの最適な剛性バランスを追求。これに併せて前後ショックアブソーバーの摩擦特性と減衰力特性を最適化して、しなやかな動きと接地感のあるフラットな乗り味を実現させたという。更にタイヤには20インチベンチレーテッドディスクブレーキに対向6ピストンアルミキャリパーを組み合わせている。

 

 

販売概要
月販基準台数 : 300台/月

 

生産工場
トヨタ自動車(株) 堤工場

 

メーカー希望小売価格(消費税込み、単位 : 円)
グレード/SPORT RZ
パワートレーン/リダクション機構付のSeries Parallel Plug-in Hybrid(A25A-FXS 2.5Lダイナミックフォースエンジン)
駆動/E-Four
価格/7,650,000-

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。