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2018年3月23日【新型車】

トヨタ自動車、ニューヨークショーで新型「カローラハッチバック」を初披露

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタ自動車は、3月30日から4月8日まで開催されるニューヨーク国際自動車ショーで、新型「カローラハッチバック」(米国車名・米国仕様)を初披露する。

 

米国では「カローラiM」の後継モデルとして、2018年夏に「カローラハッチバック」として発売。日本では、2018年初夏からトヨタカローラ店を通じての販売が予定されている。

カローラは、1966年の日本での発売以降、50年以上にわたり進化を続け、世界で累計4,500万台以上を販売した「グローバルベストセラーカー」。現在も、トヨタの世界戦略車として、セダン・ハッチバック・ワゴンの各車型あわせて、グローバルで年間120万台以上を販売している。

 

同社は、新型カローラハッチバックについて、エクステリアでは、スポーティさに磨きをかけるとともに、たくましさ・力強さを付与。インテリアでは、シンプルかつ上質なデザインの実現に取り組んだとしている。

 

また、走行性能に関しては、トヨタが進めるクルマづくりの構造改革「Toyota New Global Architecture」(TNGA)のもとで開発したプラットフォームや新型パワートレーン(2.0L Dynamic Force Engine、Direct Shift-CVT、6速MT)により、走りの基本性能や環境性能を大幅に向上させているとしている。

 

 

[新型カローラハッチバック(米国仕様)の主な特長]

 

■エクステリア

 

エクステリアのデザインコンセプトは「シューティングロバスト」。
「シューティング」はスポーツクーペの要素を持つ勢いのあるスタイリングを意味し、「ロバスト」は骨格のたくましさ・力強さや基本性能の高さを意味していると云う。

 

TNGAのプラットフォームにより、現行型よりも全高を1インチ[25mm]低くし、全幅は1.2インチ[30mm]広く、全長・ホイールベースを1.5インチ[40mm]伸ばすことで、踏ん張り感のある低重心でワイドなシルエットを実現したとしている。

 

 

フロントは、台形形状の大型ロアグリルにアッパー部を合わせることで、立体的な造形へと進化した「キーンルック」を表現し、カローラハッチバックのスポーティさやワイド感を表現。

ヘッドランプには、J字形状に光るBi-Beam LEDが採用された。

 

 

リアは、サイドからセンターのバックドア周辺に向けて大きく絞ったフォルムにし、両サイドの大胆に張り出したフェンダーやバンパーサイドの造形により、立体的かつワイドなデザインを実現。

バックドアに樹脂材料を採用することで、軽量化に加え、前方への大きな傾斜角の形状を可能にすることで、スポーティな外観を引き立てたとしている。

 

 

[主要諸元]

 

– ホイールベース:104.0インチ[2,640mm](現行型+1.5インチ[40mm])
– 全長:172.1インチ[4,370mm](同+1.5インチ[40mm])
– 全幅:70.5インチ[1,790mm](同+1.2インチ[30mm])
– 全高:54.1インチ[1,435mm](同-1.0インチ[25mm])

 

 

■インテリア

 

インテリアのデザインコンセプトは「センシュアスミニマリズム」。
スポーティで力強いエクステリアに対して、インテリアでは、スッキリとした上質さで感性に響く空間を追求したとしている。

 

薄型インパネと連続したドアトリムデザインで、開放感のある空間を演出し、幅広で高さのあるセンターコンソールは、安定感やワンランク上の車格感を実現。また、ピアノブラック素材にアクセントとしてシルバー加飾やステッチを施すことで、上質感を演出したとしている。

 

新開発のスポーツシートは、ドライバーがより自然な姿勢で運転ができて、助手席の乗客はより乗り心地の良いドライブを楽しめるようクッション材を改良、フロント座席のヒップポイントを低くしてホールド性を徹底的に追求したと云う。

 

 

■プラットフォーム

 

プラットフォームには、TNGAのGA-Cプラットフォームを採用し、アルミ材や超高張力鋼板の使用拡大、構造接着剤の最適使用、スポット溶接の打点追加など、ねじり剛性が現行比60%向上。

 

フロントサスペンションにマクファーソン・ストラット、リアにダブルウィッシュボーンを採用し、ジオメトリの改善や構成部品の性能向上や、現行比で0.8インチ[20mm]低い重心高とあわせて、上質なステアリング操作感や乗り心地、操縦安定性の向上に貢献しているとしている。

 

■パワートレーン

 

パワートレーンには、TNGAにより開発を進めてきた新型直列4気筒直噴エンジン「Dynamic Force Engine(2.0L)」、世界初の発進用ギヤを採用した新型無段変速機(CVT)「Direct Shift-CVT」、新型6速マニュアルトランスミッションを設定。

これらにより、燃費・環境性能にも優れたスムーズで力強い走りを実現するとしている。

 

■予防安全システムとマルチメディア&コネクティッド機能

 

新型カローラハッチバックでは、北米で初めて、第2世代型の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準搭載(以下、太字箇所が第2世代型の新機能)。

 

Toyota Safety Senseには、車両に加えて、歩行者検知(昼間・夜間)・自転車検知(昼間)を行い衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ」、前方車両の追従走行を支援する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」、レーダークルーズコントロール作動時に車線維持に必要な運転操作の支援を行う「レーントレーシングアシスト(LTA)」、車線逸脱による事故予防に貢献するステアリング制御機能付き「レーンディパーチャーアラート(LDA)」、夜間の前方視界確保を支援する「オートマチックハイビーム(AHB)」、カメラで認識した道路標識をマルチインフォメーションディスプレイに表示することで道路標識の見落としを減らし、安全運転を促す「ロードサインアシスト(RSA)」が含まれている。

 

ほかにも、米国で展開するマルチメディアシステム「Entune 3.0 Audio」とタッチ操作が可能な8インチスクリーンを標準搭載し、マルチメディア&コネクティッド機能を拡充。

Entune 3.0 Audioを通じて、iPhoneの機能を車載ディスプレイで操作できるApple CarPlay、音声サービスの「Alexa」を利用可能とするAmazon Alexa、Wi-Fi Connect、音声操作も可能なナビゲーションアプリのScout GPS Link、その他にも様々なアプリが利用可能なEntune 3.0 App Suite Connectなどに対応してる。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。