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2018年8月25日【オピニオン】

米・テスラ、今後も自社を公開企業として維持すると宣言

坂上 賢治

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しかし当社の株主の多くは、非上場企業へ引き続き投資を行っていくにはコンプライアンス経営を前提とした場合、制限がつきまとうとし、それでも例えテスラが非上場になったとしても株を保有し続けたいとは思うが、当社が上場企業であり続ける方が良い結果に結びつくと信じているとの趣旨の沢山の意見を頂いた。

現在、テスラを強く支持をして下さっている投資家の存在は、当社にとって非常に重要なものです。

 

 

それは2010年にテスラの株式を一般公開当時、充分な車両を世の中に送り出していないにも関わらず私たちのビジョンに賛同して頂き、我々に事業を前進させるための力を与えてくれ、成功に繫がる道程を引いてくれたことについて、私たちが果たすべき使命の重さを強く感じさせてくれるからです。

 

そんな株主から受け取った数々のフィードバックを踏まえると、現在のテスラの株主の大半が、私たちが上場企業として事業を進めていくことをより良い施策として信じていることは明らかです。

 

 

対して私は、テスラを非上場にしていくための過程が大変困難な道であることを充分認識していましたし、当社を非公開するための充分な資金があるという私の信念自体が揺らぐことはありませんでした。

しかし直近の事業の進捗に影響を及ぼすことは、大きな懸念材料です。今はモデル3の生産に集中して、より多くの利益を上げるために努力を重ねなければならない時期です。そのなかで得られる利益は我々に課せられた「持続可能なエネルギー社会を実現させる」というミッションの達成を考えても重要です。

 

 

そこでこれらの要素をすべて机上に広げて考慮した結果、昨日のテスラの取締役会に於いて私は、当社が世界へ持続可能な製品を創り出すことで、公に利益を上げ貢献していく姿勢示していく必要がある。

今後も人々が求めるもの、地球上の全ての人々に変化をもたらす革新的な製品を作り続けることに焦点を当て続けることを宣言し、このビジョンに対して理事会から同意を得ました。私たちは今後もテスラを、公開企業として引き続き前進させていきます。( MOTOR CARS  )

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。