
ABボルボ傘下のボルボ・トラックは3月11日、北米の地域輸送市場向けに全く新しいボルボ VNR を発売した。このトラックはボルボの新しいプラットフォームに基づいて開発され、燃費効率、安全性、汎用性を大きく向上させている。
地域輸送を担う新型ボルボVNRの発売は、2024年初頭に導入される新型長距離ボルボVNLモデルに続く、ボルボの最新プラットフォームを採用した2番目のモデルとなる。新型トラックは効率性を高めた技術投入や、改良された空力特性など、前モデルから90%以上刷新された。これにより、新型ボルボVNRの燃料消費量とCO2排出量を最大7.5%削減できている。
新しいプラットフォームは、バッテリー電気、燃料電池、水素などの再生可能燃料で稼働する内燃機関など、将来のあらゆる推進技術に対応するように設計された。また、この新世代のボルボトラックに導入された新しい24ボルトの電気アーキテクチャとアクティブセーフティ機能は、完全自律走行トラックの将来標準となるものだという。
北米ボルボ・トラックのピーター・フォーホーブ社長は、「新型ボルボ VNR は、地方や都市部での配送の厳しい要求に特化して設計されました。比類のない汎用性、先進の安全機能、優れた接続性、強化された燃費効率を備えたボルボ VNR は、品質と革新に対する当社の取り組みの証です。ストリートスマートな VNR と当社の主力製品である VNL を組み合わせることで、幅広い車両運用ニーズに対応できます」と車両の先進性を語っている。
新型ボルボ VNRの主は特徴は以下の通り
燃費を向上させた技術的背景
ボルボは新型 VNR モデルで、空気力学の強化、パワートレインの革新、下り坂でドライブラインを切り離しエネルギー消費を節約するエコロール技術を投入。これにより燃料消費量とCO2 排出量を大幅に削減した。また新型ボルボ VNR のパワートレインは、ボルボ VNR に標準装備されている次世代のD13 VGT (可変ジオメトリー ターボ) エンジンにより、最大 7.5%の燃費向上のうちの3%を担っている。
安全系イノベーション装備
新型ボルボ VNR には、前方衝突警告、自動緊急ブレーキ、車線逸脱警告を備えたボルボ アクティブ ドライバー アシストをはじめ、運転席側と助手席側の両方に装備可能な一体型キャブ マウント サイド カーテン エアバッグなど、様々な新しい安全機能が搭載されている。また高度な安全性と走行環境を広く視認するための数々の機能により、歩行者の多い市街地走行にも適している。
加えて車両に統合されたカメラモニター システムにより、従来の大型ミラーよりも小型で空気力学的なキャブ マウントミラーの利用が可能になった。カメラモニター システムは優れた視認性を提供し、ドライバーの安全な運転環境を強力にサポートする。
汎用性とカスタマイズ
新型ボルボ VNR は多用途性を重視して開発され、4×2、6×2、6×4 トラクターなど、様々な構成で利用できる。そのバリエーションは機動性に優れたVNR 300から、地域輸送だけでなく長距離走行にも適したVNR 660まで、様々なバリエーションが用意されている。
最後に新型ボルボVNRの生産は、バージニア州ダブリンのボルボ・トラック・ニュー・リバー・バレー工場で行われ、今後数か月以内に販売が開始される予定としている。