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2025年3月12日【新型車】

ボルボ・トラック、北米で「新型ボルボVNR」を発表

坂上 賢治

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ABボルボ傘下のボルボ・トラックは3月11日、北米の地域輸送市場向けに全く新しいボルボ VNR を発売した。このトラックはボルボの新しいプラットフォームに基づいて開発され、燃費効率、安全性、汎用性を大きく向上させている。

 

地域輸送を担う新型ボルボVNRの発売は、2024年初頭に導入される新型長距離ボルボVNLモデルに続く、ボルボの最新プラットフォームを採用した2番目のモデルとなる。新型トラックは効率性を高めた技術投入や、改良された空力特性など、前モデルから90%以上刷新された。これにより、新型ボルボVNRの燃料消費量とCO2排出量を最大7.5%削減できている。

 

 

新しいプラットフォームは、バッテリー電気、燃料電池、水素などの再生可能燃料で稼働する内燃機関など、将来のあらゆる推進技術に対応するように設計された。また、この新世代のボルボトラックに導入された新しい24ボルトの電気アーキテクチャとアクティブセーフティ機能は、完全自律走行トラックの将来標準となるものだという。

 

北米ボルボ・トラックのピーター・フォーホーブ社長は、「新型ボルボ VNR は、地方や都市部での配送の厳しい要求に特化して設計されました。比類のない汎用性、先進の安全機能、優れた接続性、強化された燃費効率を備えたボルボ VNR は、品質と革新に対する当社の取り組みの証です。ストリートスマートな VNR と当社の主力製品である VNL を組み合わせることで、幅広い車両運用ニーズに対応できます」と車両の先進性を語っている。

 

 

新型ボルボ VNRの主は特徴は以下の通り

 

燃費を向上させた技術的背景
ボルボは新型 VNR モデルで、空気力学の強化、パワートレインの革新、下り坂でドライブラインを切り離しエネルギー消費を節約するエコロール技術を投入。これにより燃料消費量とCO2 排出量を大幅に削減した。また新型ボルボ VNR のパワートレインは、ボルボ VNR に標準装備されている次世代のD13 VGT (可変ジオメトリー ターボ) エンジンにより、最大 7.5%の燃費向上のうちの3%を担っている。

 

安全系イノベ​​ーション装備
新型ボルボ VNR には、前方衝突警告、自動緊急ブレーキ、車線逸脱警告を備えたボルボ アクティブ ドライバー アシストをはじめ、運転席側と助手席側の両方に装備可能な一体型キャブ マウント サイド カーテン エアバッグなど、様々な新しい安全機能が搭載されている。また高度な安全性と走行環境を広く視認するための数々の機能により、歩行者の多い市街地走行にも適している。

 

加えて車両に統合されたカメラモニター システムにより、従来の大型ミラーよりも小型で空気力学的なキャブ マウントミラーの利用が可能になった。カメラモニター システムは優れた視認性を提供し、ドライバーの安全な運転環境を強力にサポートする。

 

 

汎用性とカスタマイズ
新型ボルボ VNR は多用途性を重視して開発され、4×2、6×2、6×4 トラクターなど、様々な構成で利用できる。そのバリエーションは機動性に優れたVNR 300から、地域輸送だけでなく長距離走行にも適したVNR 660まで、様々なバリエーションが用意されている。

 

最後に新型ボルボVNRの生産は、バージニア州ダブリンのボルボ・トラック・ニュー・リバー・バレー工場で行われ、今後数か月以内に販売が開始される予定としている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。