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2023年12月18日【企業・経営】

ボッシュモビリティ、2024年1月発足

坂上 賢治

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東アジア・東南アジア地域のニーズに対応するための新体制

 

独ローバート・ボッシュ傘下のボッシュ(日本法人)は12月18日、2024年1月に発足させるグローバル環境下でのモビリティ事業「ボッシュモビリティ」の東アジア・東南アジア地域(日本、韓国、ASEAN、オセアニア)セクターボードのプレジデント兼 最高技術責任者に同社取締役副社長のクリスチャン・メッカー氏が就任することを発表した。

 

このモビリティ事業発足の目的は、カスタマイズしたテクノロジーとソリューションにより、既存・新規の顧客ニーズに対して、より一迅速かつ的確に対応できるよう地域毎の連携を強化することにあるという。そんなボッシュモビリティは、アメリカ、中国、インドおよび東アジア・東南アジアに各々セクターボードを設置する予定だ。

 

クリスチャン・メッカー氏は、1992年にロバート・ボッシュ(フランス)に入社以来、セールスエンジニアや、セールスマネージャー、パワートレイン ソリューションズ事業部営業部門長など様々な分野で管理職を歴任した。そのメッカー氏は2024年1月以降も、ボッシュ(日本法人)の取締役副社長の役職を兼務する。

 

今回、ボッシュモビリティの東アジア・東南アジア地域セクターボードのプレジデントにメッカー氏を選出したことについて、ボッシュ日本法人のクラウス・メーダー社長は、「メッカーは、ボッシュ株式会社の取締役副社長および東アジア・東南アジア地域における営業統括責任者として、日本のモビリティ事業の成長を率いてきた実績があります。

 

また、これまでフランス、ドイツ、日本と様々な国で事業部や地域をまとめる重役を担ってきた経験を有している彼のリーダーシップは、ボッシュに於ける東アジア・東南アジア地域の成長と発展に貢献すると期待しています」と述べた。

 

なおメーダー社長は引き続き、ボッシュ日本法人の代表取締役社長として、ボッシュの全4つの事業セクターの成長をけん引する役割を担う。

 

一方のメッカー氏は、「この度、モビリティ事業の再編で地域毎にセクターボードが設置されたことで、これまでより早い意思決定、そしてお客様への迅速な対応が可能となります。

 

今後は同セクターボードのプレジデントとして、より地域にコミットし、お客様の多様なニーズに迅速に応えることで、日本含めた東アジア・東南アジア地域での成長を促進し、モビリティ市場の発展に貢献していきます」と語っている。

 

これに伴い東アジア・東南アジア地域セクターボード 最高営業責任者として、ボッシュ日本法人の専務執行役員 顧客営業統括担当の西村直史氏が最高運営責任者・最高財務責任者となり、松村宗夫氏が同社専務執行役員シャシーシステムコントロール事業部・事業部長に就任する。2024年1月からは、同人事を受けたメッカー氏を筆頭とする3名が、同セクターのビジネスをけん引することとなる。

 

なおボッシュ モビリティは、以下の7事業部で構成される

 

(1)エレクトリファイド モーション事業部は、eAxleからシートアジャスターまで、モーターに関連するすべてに関与する。

 

(2)ビークル モーション事業部は、ABSや次世代横滑り防止装置ESCからステアリングまでのビークルダイナミクスを扱う。

 

(3)パワー ソリューション事業部は、内燃機関、モビリティ用途および定置用燃料電池、電解槽、水素エンジンを扱う。

 

(4)クロスドメイン コンピューティング ソリューション事業部は自動パーキングから自動運転まで、さまざまな分野のソリューションを開発する。

 

(5)モビリティ エレクトロニクス事業部は、コントロールユニットの開発とともに、半導体の内製化も推進していく。

 

(6)モビリティ アフターマーケット事業部はスペアパーツ市場とボッシュ・ カー・サービスのフランチャイズ展開を担う。

 

(7)電動自転車システム事業部は、ドライブユニット、充電式バッテリー、ABS、ネットワーク化されたディスプレイを含むeBike用のシステムソリューションを提供する。

 

最後にボッシュ日本法人子会社のETASは、オペレーティングシステムとエンジニアリングツール用のハードウェアに依存しないソフトウェアに関して、水平的な責任を負うことになる。

 

ボッシュ モビリティ東アジア・東南アジア地域セクターボード役員一覧
– クリスチャン・メッカー(Christian Mecker):プレジデント兼 最高技術責任者
– 西村直史(にしむら なおし):最高営業責任者
– 松村宗夫(まつむら たかお):最高運営責任者・最高財務責任者

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。