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2022年12月21日【ESG】

ブレンボ、気候変動・水セキュリティ情報基準でダブルA評価

坂上 賢治

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世界規模でブレーキシステムを供給するブレンボSpAは12月21日、気候変動と水セキュリティに関する先進的企業情報開示と実績が認められ、去る12月13日付けで国際的環境非営利団体CDPが発表した「2022年度のAリスト企業」に選出されたと発表した。

 

 

ブレンボは現在、3大陸15カ国に29の生産拠点と事業所を持ち、12,200人以上の従業員を擁しているが、そのうち約10パーセントは研究開発に携わるエンジニアや製品のスペシャリストとなっている。

 

同社の事業規模に係る参考値としては、2021年の売上高で27億7760万ユーロ(2021年12月31日)。ブレンボ、AP、APレーシング(AP Recing)、ブレコ(Breco)、バイブレ(Bybre)、ホタ・ホアン(J.Juan)、マルケジーニ(Marchesini)、SBSフリクション(SBS Friction) などの複数ブランドを介して事業を展開している。

 

さて同評価の選考方法については、CDPの2022年の調査のために関連資料の提出が求められ、各企業が提出したデータに基づいて調査が行われた。この結果ブレンボは、1万社を超えるスコアリング対象企業のうち少数のみが認められるダブルAスコアを獲得したという。

ちなみにCDPが毎年実施している環境情報開示・スコアリングプロセスは、企業環境情報開示に於ける代表的基準として広く認識されている。

 

例えば2022年度は、130兆米ドルを超える資産を保有する680以上の投資家と6兆4,000億米ドルの購買力を持つ280社の大手購買企業 / 団体がCDPのプラットフォームを通した環境への影響、リスク、機会に関する情報開示を求め、今調査では過去最高の約18,700社の企業がこれに応じた。

 

CDPでは、独自の手法を用いて調査参加企業を評価し、環境リスクの開示、認識、管理の他、有意義かつ意欲的な目標設定を含む先駆的環境対策に関わる優れた取り組みなど、総合的観点からA~Dのスコアを付与する。

この際、開示を行わない、または十分な情報を提供しなかった場合はFスコアと判定される。

 

ブレンボの取締役でCSR最高責任者を務めるクリスティーナ・ボンバッセイ氏は今選出にあたって「当社では、グローバル事業戦略に於いて常に環境・社会・ガバナンスの観点を重要視して来ました。

 

この3つはブレンボグループは勿論、経済全体の成長を左右する重要な要素です。2022年度は5年連続となるCDPダブルAスコアを獲得しました。

 

これは我々の努力の結晶であり、同成果は真に持続可能な未来に向けた道筋を今後も前進し続けるための励みでもあります。

 

最終的に私たちが暮らす社会に影響する全ての重要判断にESGの視点を組み込むには私たち全員が、協調的努力を自らの務めであると認識する必要があります」と話している。

 

またCDP Europeのエグゼクティブディレクターを務めるマックスフィールド・ワイス氏は「CDPには今年、およそ2万社から環境情報が開示され、時価総額で見た場合、この中に欧州企業の70パーセントが含まれます。

 

国連気候変動枠組条約第27回締約国会議( COP27 )では、気温上昇を1.5°Cに抑えるには従来を上回る変革的変化が必要不可欠である事が明らかになりました。従って、今回、世界のAリスト選出企業のほぼ半数を欧州企業が占めることを嬉しく思います。

 

このうち15社はダブルAスコア、8社はトリプルAスコアを獲得し、気候変動、森林、水セキュリティに関する先進的取り組みが高く評価されています。

 

私たちは2030年迄に温室効果ガス排出量を半減させ、森林減少を食い止めなければなりません。そしてこれと同じ期限で、水セキュリティに関する対策も必要です。自然を守らずして1.5°C目標の達成はあり得ません。

 

EUでは画期的な企業サステナビリティ報告指令( CSRD )が先頃採択されましたが、CDP Aリスト企業はこの動きに先行し、バリューチェーンに於ける温室効果ガス排出量の削減と環境負荷の軽減のために明確な対策に乗り出しています。

 

そうした生態系の崩壊を阻むために経済全体で求められるのが、この種の環境情報開示とアクションです」と述べている。

 

2022年度のCDP Aリスト選出企業一覧は以下URLの通りhttps://www.cdp.net/en/companies/companies-scores

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。