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2024年9月26日【事業資源】

日野、カナダの集団訴訟を特損60億円で和解・終結へ

坂上 賢治

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日野・外観

 

日野自動車はエンジン不正を巡り、昨年10月26日に開示したカナダ子会社に対する集団訴訟問題に対して今年9月26日付けで和解が成立したことを明らかにした。

 

具体的には昨年、HINO MOTORSMANUFACTURING U.S.A., Inc.(HMM)、HINO MOTORS SALES U.S.A., Inc.(HMS)、HINOMOTORS CANADA LTD.(HMC)が、カナダブリティッシュコロンビア州上級裁判所(The Supreme Court of British Columbia)に於いて訴訟を提起され、併せてカナダケベック州上級裁判所(TheSuperior Court of Québec)に於いても同様の訴訟を提起されていた件について9月26日、原告団との間の和解契約を日野自動車側の取締役会で承認した。

 

日野自動車としては、上記訴訟が長期化することによる今後の経営に与える影響等を総合的に考慮し訴訟を全て終結させることを決めた。和解対象者は、2010年から2019年モデルのエンジン搭載車(オンロード車両)をカナダ国内で販売・賃貸された相手側。和解金額は55 百万カナダドル(約60億円)。

 

この和解は、今後カナダブリティッシュコロンビア州上級裁判所及びカナダケベック州上級裁判所に提出され、その承認手続きを経て正式に確定される。日野自動車としては上記金額を2025年3月期第2四半期決算に於いて特別損失として計上する。業績に与える影響は現在精査中。見通しが付き次第速やかに開示される。

 

なお日野自動車では、「本件和解にあたり、当社らが原告側の請求について訴状記載の事実を認めたということはありません」と結んでいる。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。