日野自動車はエンジン不正を巡り、昨年10月26日に開示したカナダ子会社に対する集団訴訟問題に対して今年9月26日付けで和解が成立したことを明らかにした。
具体的には昨年、HINO MOTORSMANUFACTURING U.S.A., Inc.(HMM)、HINO MOTORS SALES U.S.A., Inc.(HMS)、HINOMOTORS CANADA LTD.(HMC)が、カナダブリティッシュコロンビア州上級裁判所(The Supreme Court of British Columbia)に於いて訴訟を提起され、併せてカナダケベック州上級裁判所(TheSuperior Court of Québec)に於いても同様の訴訟を提起されていた件について9月26日、原告団との間の和解契約を日野自動車側の取締役会で承認した。
日野自動車としては、上記訴訟が長期化することによる今後の経営に与える影響等を総合的に考慮し訴訟を全て終結させることを決めた。和解対象者は、2010年から2019年モデルのエンジン搭載車(オンロード車両)をカナダ国内で販売・賃貸された相手側。和解金額は55 百万カナダドル(約60億円)。
この和解は、今後カナダブリティッシュコロンビア州上級裁判所及びカナダケベック州上級裁判所に提出され、その承認手続きを経て正式に確定される。日野自動車としては上記金額を2025年3月期第2四半期決算に於いて特別損失として計上する。業績に与える影響は現在精査中。見通しが付き次第速やかに開示される。
なお日野自動車では、「本件和解にあたり、当社らが原告側の請求について訴状記載の事実を認めたということはありません」と結んでいる。