カミチクグループ(本社:鹿児島県鹿児島市、代表:上村 昌志)とデンソーは3月1日、新たに藻類事業に関する合弁会社KJバイオ(本社:熊本県天草市、社長:上村 昌志)を2月28日付で設立し3月1日に事業を開始した。
カミチクグループは、牛の飼料生産から、食肉や乳製品の製造・加工と外食産業まで一貫して畜産事業を展開。高い技術力とビジネスアイデアによって同産業の更なる発展を目指す企業だ。
対してデンソーは、地球温暖化ガス削減に向けた微細藻類コッコミクサの研究で2008年以来、バイオ燃料を皮切りに様々な用途開発をしてきた。
その中でコッコミクサに、CO2の約28倍もの温室効果があるとされる牛げっぷ由来のメタンを低減する機能や、生物の免疫力を高める機能があることが分かり、この研究成果を実用化し、早期に社会に還元していくことを目指している。
この2社の取り組みをベースに設立されたKJバイオは、デンソーが行ってきたコッコミクサの研究を引き継ぎ、その成果を、カミチクグループが持つ飼料生産の技術と掛け合わせ、牛に与える飼料への実用化を目指すもの。
そのような取り組みについてカミチクグループ 代表の上村昌志氏は、「コッコミクサを利用した飼料を実用化することによって、温室効果ガス削減や牛の免疫力向上を目指し、農畜産業全体の発展に貢献していきます」と述べており、対してデンソー 経営役員(フードバリューチェーン事業推進部担当)の横尾英博氏は、「デンソーが長年育て上げてきたコッコミクサが、この度の新会社設立によって実用化に一歩近づいたことを大変うれしく思います。今後も、デンソーは社会に貢献できる技術の芽を育て、実用化に向けてさまざまなパートナーと共創することで、世界中の人々を笑顔にする技術・製品・サービスを社会に広めていきます」とのコメントしている。
いずれにしても今後KJバイオは、コッコミクサを利用した飼料等の実用化を通じて、牛の畜産に於いて排出される温室効果ガスの低減や牛の健康維持などに繋げることで、九州を出発点に日本全体へ。更には世界の農畜産業の発展にも貢献していく構えだ。
新会社の会社概要は以下の通り
会社名 :株式会社KJバイオ
会社設立 :2024年2月28日
所在地 :熊本県天草市
資本金 :1000万円
代表者 :上村昌志
事業内容:
・微細藻類の用途/機能研究開発
・培養技術の開発
・牛飼料等の素材となる藻の販売
・特許の保有