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2025年2月13日【ESG】

商船三井、合成燃料の開発・製造を担う米トゥウェルブへ出資

坂上 賢治

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商船三井グループの100%子会社で脱炭素技術への投資を目的とするMOL Switch LLC(エム・オー・エル・スウィッチ/本社:米国カリフォルニア州、、代表:一田 朋聡、)は2月13日、合成燃料(e-fuel)の製造技術を開発するTwelve Benefit Corporation(トゥウェルブ・ベネフィット・コーポレーション/本社:米国カリフォルニア州、代表:Nicholas Flanders)への昨秋の645百万ドルの資金調達に続き、83百万ドルの資金調達を完了させた。

 

また今回の資金調達完了に合わせ、三井物産、日本政策投資銀行、アドバンテッジパートナーズ、TGVP(Toppan Global Venture Partners, Inc.)などもトゥウェルブ社の米ワシントン州に建設中の合成燃料製造プラント“AirPlant™ One”へ出資した。

 

合成燃料は、再生可能エネルギー由来のグリーン水素とCO2を合成し生成する液体燃料。トゥウェルブ社は独自のCO2電解技術を開発しており、その技術を用いて製造する合成燃料E-Jet®およびE-Marine™は、既存の航空機や船舶をそのまま利用できるドロップイン燃料となっている。

 

化石燃料由来のものと対比し90%以上のGHG削減効果があり、海運業界だけでなく航空・その他モビリティをはじめとする産業の脱炭素化に貢献するクリーンエネルギーの一つとして期待されている。

 

また同社は、Alaska Airlines社/Microsoft社やInternational Airlines Group社と航空燃料としてのオフテイク契約を締結している他、Virgin Voyages社とは船舶燃料としての利用に関するパートナーシップを締結している。

 

商船三井グループは経営計画「BLUE ACTION 2035」に於いて、社会インフラ企業を目指し、非海運分野の強化・積極的投資を計画・展開してきた。同社では、「合成燃料の生産・輸送プロジェクトを推進するHIF Global社への出資に続き、この度のトゥウェルブ社への出資参画により、合成燃料をはじめとするクリーンエネルギーの普及・拡大への貢献を通じて社会全体の脱炭素の実現を目指します」と話している。

 

出資先概要
企業名:Twelve Benefit Corporation
所在地:米国カリフォルニア州
設立年:2016年
代表者:Nicholas Flanders (CEO)
会社ホームページ:https://www.twelve.co/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。