調印式の様子、芯動半導体 董事長 鄭 春来氏 (後列右から2番目)、総経理 姜 佳佳氏(前列右)、技術総監 謝 偉峰氏(後列右から1番目)、ローム 取締役 伊野 和英氏 (後列左から2番目)、執行役員 パワーデバイス事業本部長 野間 亜樹氏(前列左)、海外営業本部長 利岡 佐光氏(後列左から1番目)
車載パワーモジュールの開発でxEVの技術革新に貢献
ロームは、長城汽車グループの無錫芯動半導体科技有限公司(英語名:Wuxi XinDong Semiconductor Technology Co., Ltd. 以下、芯動半導体)と9月27日、SiCを中心とする車載用パワーモジュール提供で戦略的パートナーシップ契約を締結した。
上記の芯動半導体は、2022年11月、江蘇省無錫に設立された長城汽車グループの企業で、SiCパワー半導体モジュールとアプリケーション・ソリューションの開発を目指し独自の研究開発に注力する企業。
また長城汽車股份有限公司(Great Wall Motor Company Limited、GWM )は、1984年設立。中国に拠点を置く国際的なマルチブランドの自動車メーカー。GWMは約100の子会社を持ち、70,000人を超える従業員を雇用。60か国以上で500のネットワークを展開し、国内市場以外で700,000台以上の車両を販売している。
中国当地で新エネルギー車(xEV)市場は継続的に拡大しており、走行距離や充電速度の向上に対する要求も高まっている。そうしたなかでキーデバイスとしてSiCに大きな期待が寄せられており、駆動の中核を担うトラクションインバーターでの採用が進む。
今回の両社の契約により、芯動半導体はローム製SiCチップを搭載した車載パワーモジュールの革新と性能向上に取り組み、xEVの航続距離伸長を目指す。
関係者集合写真
同連携について芯動半導体 董事長の鄭春来氏は、「xEV市場の拡大に伴い、SiCチップ需要も拡大を続けています。芯動半導体は、高品質のサプライヤーと長期的な協力関係を確立することで、SiCパワーモジュールの開発体制を強化しています。
ロームとの戦略的パートナーシップは、長城汽車グループの垂直統合体制を強化するとともに、より高性能のxEVの開発を加速するものです。また、長城汽車は河北同光半導体有限公司に投資しており、産業チェーンの上下流の協力をさらに発揮する予定です」と話している。
対してローム取締役 常務執行役員の伊野和英氏は、「長城汽車グループのxEV用インバータに搭載されるパワーモジュールの開発と生産を担う芯動半導体と戦略的パートナーシップを締結できることを大変嬉しく思います。
ロームは長年にわたり、業界をリードするSiCパワーデバイスの開発・製造体制を構築してきました。両社が協力することで、より高性能かつ高品質な最先端の車載パワーソリューションを提供し、xEVの技術革新に貢献してまいります」と述べている。