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2025年3月12日【事業資源】

ストライプ、米レンタカー大手ハーツと提携

坂上 賢治

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米・金融SaaS企業のStripe(ストライプ)は3月12日、米レンタカー大手のHertz(ハーツ)と提携しハーツおよびその子会社のDollar (ダラー)、Thrifty (スリフティ)の決済を強化・貢献していくことを明らかにした。なおハーツはデジタルレンタル戦略の一環として、対面およびオンライン決済の大半を Stripeに統一する。

 

もとよりハーツは1世紀以上に亘り人々や物を運んできた。その間、変化する交通業界のなかで各々の時代を要請を受けてきた同社は多様な車両を用意。レジャーやビジネス、ライドシェアなど幅広い顧客層にサービスを提供。今日に於いてはオンライン予約や、空港や近隣の店舗などでの対面予約により数十億ドルの収益を上げている。

 

今後ストライプは同提携を介して以下の領域でハーツの決済をサポートしていく

 

対面予約:Stripe Terminalは、カウンター型および手持ち型 BBPOS WisePOS E 端末で4,000カ所以上の決済を受け付けるハーツの主要な店頭のチェックアウトプラットフォームとなる。Terminalはハーツの中央予約システムと簡単かつ素早く統合していく。

 

オンライン予約:Stripe は、ハーツ、ダラー、スリフティのウェブサイトやアプリ上での全ての予約の決済を処理する。これによりハーツは99.999%を超えるAPIの可用性と、高いオーソリ成功率を実現できる。 一般的に洗い替えと言われる自動カード更新 (Card Account Updater) や機械学習を活用して不承認決済を再試行する動的承認機能 (Adaptive Acceptance) は、オーソリ成功率を向上させ、誤った不承認を減らす支払いに適している。

 

Apple Pay (アップルペイ):米国でのレンタル料金の支払いにApple Payを導入し、非接触決済の選択肢を提供する。ハーツのアプリやハーツ、ダラー、スリフティのウェブサイトで予約する際に、対応した端末でApple Payを素早く利用できるようになる。

 

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なお同提携に際し、ハーツで最高情報責任者 (CIO)を務めるティム・ラングレー・ホーソーン (Tim Langley-Hawthorne) 氏は、「Stripeを主要パートナーとして選んだことで、お客様に新しいデジタル決済オプションをご提供し、より迅速でシームレスな車のレンタル体験を可能にできることを嬉しく思います。

 

迅速に、卓越したサービスをお客様にご提供することは我々にとって最優先事項であり、先進技術の活用したStripeとのパートナーシップは、その一例となります。

 

このパートナーシップを促進するにあたり、Stripeとハーツは、ウィークリーまたはマンスリー向けレンタカーのためのオーソリ (与信情報照合) 成功率の向上など、特定の決済ニーズに対応するための製品ロードマップを共同で策定しました。ハーツは、米国、カナダ、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドの各拠点での決済をStripeに集約します」と語っている。

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これを受けてStripeで最高収益責任者 (CRO)を務めるアイリーン・オマラ (Eileen O’Mara)氏は、
「顧客は迅速、簡単、確実な車のレンタル体験を求めています。Stripe は、ハーツのお客さまがより簡単にレンタカーを利用できるようサポートできることをうれしく思います」と応えている。

 

 

Hertz:http://hertz.com
Dollar:https://www.dollar.com/
Thrifty:https://www.thrifty.com/
Stripe Terminal:https://stripe.com/jp/terminal
BBPOS WisePOS E:https://stripe.com/jp/terminal/wisepose
自動カード更新 (Card Account Updater):https://stripe.com/guides/optimizing-authorization-rates#card-account-updater
Adaptive Acceptance:https://stripe.com/guides/optimizing-authorization-rates#adaptive-acceptance

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。