東京海上日動火災保険は3月29日、顧客起点の業務運営に根差した透明性の高い保険金支払いの仕組みを実現するため、現行の指定工場制度(自動車事故の際に修理先を決めていない顧客へ、自が定める選定基準で修理工場の紹介を行う制度)を廃止。7月1日より「修理工場マッチングサービス」の提供を開始する。
ちなみにこれまで、東京海上日動火災保険では保険契約済みの顧客が、自動車事故に遭遇した際、自社の定めた基準に沿う修理工場を紹介して高品質な車両修理に取り組んできた。
しかし同社が指定工場としていたビッグモーター社で、多数の保険金不正請求が発生し、多くの顧客が被害を受けた。そこで東京海上日動火災保険は、保険金不正請求防止に向けた体制強化を図ると共に、修理工場を顧客へ紹介するプロセスの不透明さを解消するべく、修理工場を顧客自身で選ぶ「修理工場マッチングサービス」の提供を10月1日より開始する。
そのために修理工場の情報をデジタルプラットフォームに集約。顧客が Web上で修理工場を確認できるようにして、入庫先を選び易い環境整備を行っていく。
デジタルプラットフォームのサイトイメージ
デジタルプラットフォームの機能は以下の通り
・修理工場の検索
都道府県検索・現在地検索の他、入庫希望日による検索が可能。
・工場特性の表示
事故車両の引取り・納車や代車の提供有無、引取り可能なエリア・時間帯、工場設備等の情報を表示する。
・入庫予約機能
修理を希望する工場への入庫リクエストが可能。
更に将来的に拡充を検討していく機能は以下の通り
・工場特性を工場検索時の条件に追加し、検索機能の充実化を図る。
・プラットフォーム経由で修理工場を選定し、修理サービスを受けた顧客向けにアンケートを送付。回答内容を同プラットフォーム上で匿名開示する共に、工場検索時に設定できる条件の一部とする。
・修理途中の顧客車両の写真掲載を可能とすることに加え、修理経過等の情報をリアルタイムで表示できる仕組みを構築して、いつでも確認できるようにする。
最後に東京海上日動火災保険では、「今後も、お客様にお届けする品質・サービスの価値を高めるべく、修理工場との強いパートナーシップを構築し、お客様がより安心してお車の修理をお任せできるよう取り組んでまいります」と話している。