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2018年3月13日【オピニオン】

独・アウディ、カーボンニュートラルな合成燃料「Eガソリン」の燃焼テストを開始

坂上 賢治

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独・アウディAGは3月9日、ドイツのロイナ(ザクセン=アンハルト州)のGlobal Bioenergies S.A.と共同で、最初のエンジンテストを実施するために必要な60ℓ(過去最高値)の「Audi e-gasoline(eガソリン)」の生成に成功した。( 坂上 賢治 )

 

アウディAGは予てより、再生可能エネルギーを介して生成される合成燃料「Audi e-gas」、「Audi e-gasoline(独名:Audi e-benzin)」及び「Audi e-diesel」の可能性を追い求めるべく、同社が掲げる「e-fuel戦略」を強力に推進してきた。

 

 

それが今回、精製量でテスト運用段階に達したことについて同社サステナブル プロダクト デベロップメント部門責任者のライナー マンゴールド氏は、「すべてのAudi e-fuelと同様に、この新燃料も数多くの利点を備えています。

具体的には原油に依存せず、既存のインフラと互換性があり、未来のクローズドカーボンサイクル実現を提供します。

またAudi e-gasolineは、本質的に液体イソオクタン(オクタンの構造異性体/C8H18)です。さらに燃料内に硫黄とベンゼンが含まれていないため、燃焼時に汚染物質が少ないことも大きな特徴のひとつです」と話す。

 

ちなみにこの新燃料は現在、バイオマスから二段階のプロセスを経て製造されている。最初のステップは、Global Bioenergiesのデモプラントで、ガス状のイソブテン(C4H8)を製造する。

さらに第二ステップで、ロイナにあるフラウンホーファーの化学・バイオ技術プロセスセンター(CBP)で、水素を加えることでイソブテンをイソオクタンに変換するという流れだ。

 

 

目下、アウディのエンジニアたちは、テストエンジンでこの再生可能燃料の燃焼及びエミッション特性を調査しているところだとしており、同社によると、このAudi e-gasolineを用いることでエンジン圧縮比を高め、さらに燃焼効率を向上させる可能性があるとしている。

例えばAudi g-tronモデルの場合、CO2排出量を、従来の内燃エンジンと比較して最大80%(純粋なe-gasモード<CNG>により、ウェルトゥホイール<原料採掘から使用まで>基準で)削減することが可能だとしている。

 

こうした取り組みについてアウディAGは、「Audi e-fuelは実験室における単なる研究対象ではありません。2013年以来、ドイツのヴェルルテ(エムスラント)にある“power-to-gas”(電力をガスに変換する)プラントで再生可能なAudi e-gasを市場に提供してきました。

またこれを燃料とするAudi g-tronモデルを購入したお客様は、CNGステーションで燃料を補給した場合、通常の燃料代以外のコスト負担は要求されません。

 

 

さらに当社は補給分と同じ量のAudi e-gasを公共の天然ガス網に供給することによって、グリーン燃料のメリットを拡大させ、その分に相当するCO2排出量の削減にも繋げています。

今回のAudi e-gasolineも、そんなAudi e-gasと同様、Audi e-fuel戦略の一部となっているものです。実際、ドイツのドレスデンでは、アウディの協力パートナーであるSunfireが2014年後半から2016年10月まで、この目的のためにパイロットプラントを運用してきた実績を持っています」と語る。

 

加えて同社は現在、スイスのアーラウ(ラウフェンブルク)で、Audi e-dieselの生産も計画中で、パートナーであるIneratec GmbH及びEnergiedienst Holding AGと共同で新しいパイロットプラントから年間約40万ℓのAudi e-dieselを生産する予定。なおここでは水力発電をエネルギー源として使用していく構えだ。(MOTOR CARDSより転載   )

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。