西東京バスとヤマト運輸は１２月９日、昨年の２０１９年の11月1日（金）より客貨混載を実証してきた路線バス（東京都あきる野市と檜原村を結ぶ区間）に於いて、１２月１日から宅配用荷物と乗客とを同一車両で輸送する同業務の本格運用を開始した。

なお、この取り組みは、国土交通省から総合効率化計画にバス事業者として認定された関東初の事例となる。

西東京バスが運行する、武蔵五日市駅バス停～数馬バス停間の路線バスは、あきる野市と檜原村を結ぶ唯一の公共交通機関として、地域住民の重要な交通手段であるが、人口減等により路線維持が課題に。

一方ヤマト運輸は、午後にあきる野五日市センターに到着する宅急便を檜原村に届けるため、あきる野五日市センターと檜原村を、片道約40分かけて往復しており、サービス提供時間の確保と集配効率化が課題となっていたと云う。

そのため両社は双方の課題解決に向け、昨年11月1日から、路線バスの車内スペースを活用して宅急便を輸送する「客貨混載」の実証運行を行ってきたが、今回、その本格運行を12月1日から開始した。

西東京バスは宅急便の輸送による新たな収入源を確保し、安定的な運行による地域住民の生活基盤を維持。ヤマト運輸は、セールスドライバー（以下、SD）の運転時間を削減し、顧客との接点を増やし、サービスの向上を図りつつ、CO2排出量の削減につなげていくとしている。

[客貨混載の概要]

（1）開始日：2020年12月1日（火）より

（2）対象路線バス：西東京バス（武蔵五日市駅～払沢の滝～数馬）

武蔵五日市駅13時33分発→数馬14時32分着の1便
積載区間：西東京バス　西小中野バス停（住所：東京都あきる野市小中野133番地）
西東京バス　数馬バス停（住所：東京都西多摩郡檜原村数馬2462番地）約25.55km

[物流総合効率化法に基づく総合効率化計画認定]

この「客貨混載」は、11月10日にバス事業者として関東初となる物流総合効率化法に基づく「総合効率化計画認定」を国土交通省から受けている。なお、同制度は流通業務の総合化及び効率化を図る事業として、環境負荷の低減及び、省力化に資するものと認定を受け、支援が行われるものである。

西東京バスとヤマト運輸の両社は、引き続き連携して「客貨混載」に取り組み、路線バス網維持と物流の効率化により地域住民の方々の生活サービスの向上を目指すとしている。