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2023年7月3日【経済・社会】

ジオテクノロジーズ、盛岡市と道路管理の実証実験を開始

坂上 賢治

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ジオテクノロジーズは7月3日、AI技術を活用して道路管理の実証実験を盛岡市で開始した。この実証実験は、損傷等の欠陥がある道路を特定して迅速な補修を行うことで、市民の利益と安全を向上させることを目的としている。

 

寒冷地の盛岡市内では、雪融け時期や降雨後の道路に損傷が発生することが日常的に発生する。こうした道路の損傷は、車両の損傷や自転車利用者が転倒してけがをするなど市民への被害が多数出ており、これは盛岡市にとっても悩みの一つであった。

 

また盛岡市の市民の不満ランキングでは、穴ぼこと除雪が上位に挙げられており、四半期ごとに20~30件、年間には約80件の補修が行われると推定される(ジオテクノロジーズ独自調査)という。また怪我をした市民への賠償金、補修費用も多額になる。

 

そんな盛岡市が管理する道路は、路線数、路線延長ともに膨大で、道路管理者によるパトロールに加えて、市民からの発見と通報に対して早期に補修作業が行われているが、効率的な道路の維持管理と事故の未然防止を目指すためには、損傷を発見した後の補修に頼る事後対策ではなく、事前に損傷を特定し早期に対応する必要がある。

 

一方ジオテクノロジーズは、デジタル地図制作に係る独自の道路走行調査システムや画像処理技術などを保有。このデジタル地図制作のノウハウを活かし走行調査システムとAI画像処理技術、高精度な道路ネットワークデータを組み合わせることを盛岡市に提案した。

 

結果、盛岡市は既存の方法では一年近く掛かっていたところを、最短一か月ほどで穴ぼこの全域分布を正確にかつ低コストで特定することが可能となり、一定の成果を得た盛岡市では、この実証実験の成果を広く市民に伝えるため、広報活動やパンフレットに写真を掲載し、進捗状況を報告していく予定。また本実証実験事業については盛岡市が内閣府に報告する予定という。

 

最後にジオテクノロジーズは、こうしたデータを蓄積することにより、効率的な道路の維持管理を実現し、市が負担している管理コストの削減を目指す他、いずれは盛岡市を含む他の市区町村にも展開していく予定。

 

同社では「日本全国の街を安心安全に変えていくことは、ジオテクノロジーズのミッションである地球を喜びで満たすことだと考えています」と話している。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。