ドイツのブラウンシュバイクの検察当局は、6月13日、フォルクスワーゲンのディーゼル車の排ガス問題を巡り、ドイツ秩序違反法第30条第1項及び第130条第1項に基づく第二当事者であるフォルクスワーゲンAGに対し、行政命令を発行した。

この行政命令は、合計10億ユーロの罰金を科すもので、その内訳は、法定最高額の罰金が500万ユーロ、そして不正利得の返還額が9億9500万ユーロとなる。

ブラウンシュバイク検察当局の捜査結果では、パワートレイン開発部門において、車両試験に絡む監督義務違反が認められた。

同検察は、これら違反行為が複数ある原因の一つとなり、米国及びカナダではEA 288型（第3世代）、世界中ではEA 189型のディーゼルエンジンを搭載した計1,070万台の車両が、2007年半ばから2015年まで、不正なソフトウェア機能を装備した状態で宣伝され、顧客に販売され、市場に投入されたと結論付けている。

フォルクスワーゲンAGは、同処分の完全検証を経た上で罰金を受け入れ、これに対する異議申し立てを行わずに、ディーゼル車の排ガス問題に対する責任を認める予定だとしている。

この罰金支払いの行政命令の承諾をもって、フォルクスワーゲンに対して進行中の規制違反に係る手続きは完了。

フォルクスワーゲンAGは、これら手続きの完了が、同社及びその子会社に対して欧州でさらに進行中の行政手続きに、大きな効果をもたらすとしている。