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2024年3月26日【イベント】

ジャガーTCSレーシング、東京大会で参戦100戦目に突入

坂上 賢治

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ジャガーTCSレーシングは3月25日(英・ゲイドン発)、ABB FIAフォーミュラE世界選手権に於ける記念すべき100戦目のレースとなる〝東京E-Prix〟に参戦する。

 

JAGUARは、2016年のフォーミュラEシーズン3から参戦し、モータースポーツに復帰した。現在、ジャガーTCSレーシングは8シーズン目となり、これまでに99回のレースを通じて表彰台36回、優勝13回、通算獲得ポイント1,139の戦績を収め、電気自動車による世界選手権のトップメーカー及びトップチームに成長した。

 

東京E-Prixは、ジャガーTCSレーシングチームの主要参戦メンバーにとっても100戦目のレースでもあり、そのなかにはニュージーランド出身のレーシングドライバーであるミッチ・エバンス選手や、チーム・プリンシパルのジェームズ・バークレー氏も含まれている。

 

 

2人とも初参戦時からこのチームに在籍しています。ミッチ選手は、このチームで10回の勝利と26回の表彰台を獲得し、JAGUAR史上最も成功したワークスドライバーのひとりとなり、過去すべてのレースで、レースエンジニアのジョゼップ・ロカと協力してきた。

 

100戦目のレースを記念して、ミッチ選手とニック選手はチームメンバー、従業員のコンテスト優勝者、レーシングパートナーの名前をあしらったオーダーメイドのレーシングスーツを着用する。またこのふたりのレーシングマシン「I-TYPE 6」も、100戦目を記念する特別なリブリーを纏う。

 

過去8シーズンに亘り、ジャガーTCSレーシングはサーキットの内外で電気自動車テクノロジーの革新に取り組んできた。

 

チームは、「Race to Road」(レースから市販車へ)戦略を通じて、公道で次世代のJAGUAR電気自動車に直接メリットをもたらすテクノロジーをサーキットで実証することを介して、モビリティの未来の形成に寄与している。

 

JAGUARは、2025年以降EVブランドになることを表明しており、サーキットを離れたJAGUARにとっても、コース上のチームにとっても同様にエキサイティングな時期を迎えた。

 

 

日本でのデビューレースは、東京湾のウォーターフロントを囲む道路で開催される。全長2.582kmのサーキットは、T1からT8までのテスト用の最初のセクターを含めて、ドライバーにとって難易度の高い18のコーナーから構成されている。

 

日本にはモータースポーツの伝統が深く息づいており、今回、フォーミュラEが東京を象徴する市街地コースで初開催されることで、日本のモータースポーツの歴史に新たな章が描かれることになる。

 

なお東京E-Prixでは、ジャガーTCSレーシングのドライバーであるニック・キャシディ選手が、レーシングドライバーとしての名声を築き上げた日本の地に再び戻ってくることになる。

 

29歳の彼は2015年から2020年まで日本のレースに出場し、F3、スーパーフォーミュラ、スーパーGTのタイトルを獲得し、名誉ある日本の「三冠」を達成した唯一のドライバーでもあるのだ。

 

ニック選手は、2024年の東京E-Prixで、日本で達成した素晴らしい記録のさらなる更新を狙っている。

 

 

そんなチームにとって100戦目のレースとなるABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン10 第5戦 東京E-Prixは、3月30日の15:00にスタートする。

 

この東京大会参加直前に際してJLRモータースポーツ担当マネージング・ディレクター兼ジャガーTCSレーシングのチーム・プリンシパル、ジェームズ・バークレー氏は、「私とチームは、フォーミュラEの旅において、100戦目となる節目のレースを迎えることができ非常に誇りに思います。

 

2015/2016年シーズンのスタート直後からこのチームを作り上げてきたことは、これまでも、そしてこれからも名誉なことであり、過去8シーズンに亘って、今日までジャガーTCS レーシングチームを成長させてくれた素晴らしい仲間たちと一緒に働けることを光栄に思っています。

 

JAGUARには豊かなモータースポーツのヘリテージがあり、この象徴的なブランドの成功の次なる章を切り開いていくことに、私たちは大きなモチベーションと共に挑戦しています。

 

現在、ニックはドライバーズ・ランキングをリードし、ミッチが3位につけ、そしてチーム・ランキングでトップに立っています。

 

私たちは、フォーミュラEの歴史で初めて東京の市街地サーキットを走行しますが、更に新たな場所でもモビリティの未来を示すことができとても嬉しく思います」と述べている。

 

 

続いてジャガーTCSレーシングドライバー、ミッチ・エバンス選手(#9)は、「ジャガーTCSレーシングから初めてレースに出場した時、私はまだ22歳でした。

 

時間が経つのは本当に早いと感じています。この間、私たちは学びと成長という大きな旅をしてきました。私たちがこれまでに達成してきたことを、大変誇りに思っています。チームの全員がサーキット内外で、私の成長をサポートしてくれました。彼らの継続的な支援に本当に感謝しています。

 

これまでフォーミュラEで99のレースを戦ってきたなかで、ドライバーとしても、チームとしても、何度も僅差でタイトルを逃していますが、それでも私たちは初の世界選手権タイトルを目指しています。東京E-Prixでの100戦目のレースが、その目標に向けて、また一歩前進する戦いになることを願っています」と意気込みを語った。

 

 

更にジャガーTCSレーシングドライバー、ニック・キャシディ選手(#37)は、「私はジャガーTCSレーシングの100戦のうち4試合しか出場していませんが、これまで、過去8シーズンにおける大きな進歩をみてきましたし、表彰台とポイントを積み重ねて、現在のランキング・トップに貢献することができました。

 

チームとともに歴史を刻むことを本当に誇りに思っており、これからも一緒にレースをすることを楽しみにしています。

 

東京は、私にとってとてもエキサイティングなレースとなるでしょう。私はレースキャリアの大部分を日本で過ごしましたが、今回のレースでも素晴らしい結果を残したいと思っています。

 

日本のファンの皆さまは、モータースポーツに非常に高い情熱を注いでくれます。このレースでは、彼らの情熱に応えられるように最善を尽くしたいと思います」と結んだ。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。