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2020年12月24日【エネルギー】

JFE、中国でオイルスラッジ処理の実証事業を開始

NEXT MOBILITY編集部

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JFEエンジニアリングは12月24日、東京センチュリー、北京和栄工程技術有限公司と、2021年より中国国内においてオイルスラッジの処理事業に進出することを目的として、合弁会社「北京和栄富盛環保科技有限公司」の設立に合意したことを発表した。

JFEグループ・ロゴオイルスラッジとは、石油タンク等の底部に滞積する油分等の沈殿物。中国では従来、排出事業者による貯蔵・埋立・産業廃棄物として焼却処理されてきたが、2014年の中国環境保護法改正以降、環境に配慮した処理方法のニーズが高まっている。

 

合弁会社は中国顧客からオイルスラッジ処理事業を受託し、今後の実証事業の中で技術検証及び事業性の確認を行う。

 

JFEエンジニアリングは、事業化の最終判断後、事業を同社初の「海外運営型事業」として推進し、中国国内において本事業を3年間で10カ所程度展開していくことを目標としている。さらに、将来的には環境規制強化が見込まれる東南アジアへの展開を目指す。

 

合弁会社は、実証事業において、石油会社製油所等のオイルスラッジ排出事業者敷地内に処理設備を設置し、一事業所当たり年間数万t排出されるオイルスラッジを、オイル・水分・固形物に分離し、オイルの再利用率を高めることで資源循環を実現する。

 

処理設備によりオイルスラッジを80%減容化することを目標とし、焼却処理した際に比べてCO2排出量を削減し、コストを安価に抑えることも可能となる。

 

また、今回事業パートナーとなる北京和栄工程技術有限公司は、中国の大手エンジニアリング会社であり、製油所内での工事実績を豊富に有し、JFEエンジニアリングの廃棄物処理事業ノウハウとのコラボレーションにより、設備の操業、メンテナンスまで一貫した経営を行い、他社にない強みを発揮するという。

 

 

■合弁会社概要
– 設立:2021年2月(登記予定)
– 社名:北京和栄富盛環保科技有限公司
– 董事長:周渊博
– 資本金:3,000万元
– 出資比率:北京和栄工程技術有限公司 66%、JFEエンジニアリング(株) 17%、東京センチュリー(株) 17%
– 主な事業内容:製油所・油井から排出されるオイルスラッジの処理事業

 

■北京和栄 会社概要
– 開設日:2016年1月6日
– 社名:北京和栄工程技術有限公司
– 董事長:周渊博
– 資本金:3,000万元
– 出資者:江蘇焱鑫科技集団有限公司 100%
– 主な事業内容:石油プラントを中心とした建設工事請負

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。