NEXT MOBILITY

MENU

2018年7月3日【テクノロジー】

JR東日本、線路設備モニタリング装置を本格導入

NEXT MOBILITY編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

東日本旅客鉄道(JR東日本)は、将来の労働人口の減少を見据え、ICT等の先端技術を活用した技術革新に取り組んでいる。その一環として、線路の状態を遠隔監視できる線路設備モニタリング装置を、今回、本格導入する。

JR東日本・ロゴ

 

またこの装置の導入で、線路保守にビッグデータ分析に基づく、CBM(※)型のメンテナンス手法の導入を図るとしている。

 

なお、在来線営業列車に測定装置を搭載して、線路状態を遠隔で監視する技術の実用化は国内初だと云う。JR東日本は、同装置を2020年度末までに50線区に導入し、当社の線路延長の約70%をカバーするとしている。

 

※CBM:状態を把握して最適な時期に補修を行うメンテナンス手法

 

[線路設備モニタリング装置の概要]

 

線路設備モニタリング装置は、「軌道変位モニタリング装置」と「軌道材料モニタリング装置」で構成され、営業列車の床下に搭載される。

 

「軌道変位モニタリング装置」では、レールにレーザーを照射して線路のゆがみを測定。測定したデータは、無線によって保線技術センターに伝送する。

 

また、「軌道材料モニタリング装置」では、距離を測定できるカメラ(プロファイルカメラ)と、濃淡が分かるカメラ(ラインセンサーカメラ)で、レールとマクラギを固定する金具(レール締結装置)の状態やレールとレールをつなぐボルト(継目板ボルト)の状態などを撮影する。

 

 

[線路設備モニタリング装置の特徴]

 

(1)軌道変位モニタリング装置

 

鉄道総合技術研究所が開発した技術をさらに発展させ、測定装置を営業車両の狭い床下に搭載することを可能にした。営業列車で測定するため、無人で測定する技術を確立。待避線に入った場合や折返し運転を行った場合でも、位置を検知して自動的に処理する。

 

また、測定したデータの中から、ノイズ等が少なく最も品質の高いデータを選定する技術を確立した。

 

(2)軌道材料モニタリング装置

 

在来線の最高列車速度、時速130kmでもマクラギ1本1本の状態が確認できる画像の収録が可能。特に、レール締結装置や継目板ボルトの不具合については、自動で判定できる技術を確立した。

 

測定状況(軌道材料モニタング装置)

測定状況(軌道材料モニタング装置)

 

[線路設備モニタリング装置の活用]

 

線路の状態を緻密に把握できるため、タイムリーな補修作業ができ、乗り心地向上や効果的なメンテナンスが可能になり、営業列車が走行した状態での、線路の補修作業の結果を評価できる。

 

また、多い所では毎週行っていた徒歩での線路点検作業を効率化、社員の安全性向上に加え、線路点検の品質向上が期待できる。

 

なお、これら装置で測定及び収録したデータのノイズ除去や位置合わせ、不具合の抽出等のデータ処理は、グループ会社の日本線路技術が担当する。

 

 

[導入予定数とスケジュール]

 

軌道変位モニタリング装置を39台、軌道材料モニタリング装置を36台導入。2020年度末までに50線区への導入を予定。

 

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。