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2020年8月12日【オピニオン】

高橋国光氏、文部科学省から令和元年度スポーツ功労者顕彰

坂上 賢治

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 JAF(日本自動車連盟)は8月12日、令和元年度のプロスポーツ関係者を対象とした顕彰で高橋国光氏が選出されたことを発表した。(坂上 賢治)

 

これは文部科学省が、日本のスポーツ振興に関して特に功績顕著な人材を「スポーツ功労者」として顕彰しているもの。今年は7月27日にソーシャルディスタンスを確保した文部科学省旧庁舎内に於いて顕彰式典が行われた。

 

文部科学省旧庁舎の講堂で行われた顕彰は、実は3月9日に行われるはずだった式典が仕切り直されたもの。広い会場でソーシャルディスタンスを確保し、文部科学省の萩生田光一大臣、スポーツ庁の鈴木大地長官が臨席する中、厳粛なムードで顕彰が行われた。

 

 

 令和元年度のプロスポーツ関係者を対象とした被顕彰者は5名。JAFの理事を務めた経験を持ち、JAFモータースポーツ名誉委員の称号を持つ高橋氏だが、モータースポーツ界では初の顕彰対象の選出となった。萩生田光一文部科学大臣から顕彰状を授与された高橋氏は、二輪および四輪モータースポーツにおける長きに渡る自身の経歴を交えながら顕彰の喜びを語った。

 

式典後の高橋氏は「本当にびっくりしているんですよ。大臣から顕彰を受けるなんて未だかつてなかったですし、モータースポーツ関係では初めてだということでありますしね。

 

やはり僕が少年の頃、モーターサイクルを乗り回すのが好きだった当時を思い浮かべるんですよ。日本の経済は敗戦後、母親はたくさんの子供を育てないといけないし、父親は朝から晩まで仕事でした。自分の両親もそうでしたから、そういう姿を思い出すと、自分は勉強もしないで、バイクいじりばっかりやってましたからね。

 

そんなところで、浅間山でクラブマンレースに出場する機会があって、第1回、第2回のレースで勝つことができました。そして今度は本田宗一郎さんとの縁で、本田さんがメイドインジャパンでナンバーワン、世界チャンピオンになるんだ、という気持ちで、社員や一般の方々も一丸となっている時期にホンダに入ることができました。

 

結果、自分もそのマシンで日の丸を掲げることができたり、メイドインジャパンを謳えたり。ホントに素人が急にオリンピックに出場して勝ったような感じですよね。この顕彰をもらったのもラッキーのひと言。自分ではなく、みんなが苦労したことでいただいた顕彰ではないかと思います。日本全国、今は海外でも日本人が一生懸命働いていますよね。今回は、そういう人たちの顕彰ではないかと思ってます」と語った。

 

 

 そんな高橋氏は、1958年に第1回全日本モーターサイクル・クラブマンレースに18歳で参加し、350ccクラスで優勝。翌年には500ccのクラスに参加して優勝。世界大会にも進出し、優秀な成績を修めたモータースポーツ界のレジェンド的存在。

 

レース中の事故を機に二輪レースを引退してからは四輪レースで活躍。59歳で現役を引退するまでに二輪、四輪を合わせて71勝を記録している。現役引退後はJAFの理事や日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)の理事を歴任。また、GTアソシエイションの会長を務め、二輪、四輪競技の発展に大きく貢献した。

 

ちなみにその他のスポーツ功労者では、ゴルフ界から長田力氏(元日本プロゴルフ協会会長)、相撲の西野政章氏(元日本相撲協会理事)。競馬からは中村均氏(元日本調教師会会長)と武豊氏(JRA所属騎手)が顕彰されている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。