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2018年12月17日【人事】

日産自動車、ガバナンス改善のための特別委員会を設置

NEXT MOBILITY編集部

 

 日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:西川 廣人)は12月17日に取締役会を開催し、「ガバナンス改善特別委員会」を設置することを決議した。なお取締役会長選任については継続協議していくとして選出せず、またアライアンス・パートナーであるルノー並びに三菱自動車とは今後も密な情報提供を続けていくとしている。

 

 

 まずガバナンス改善のための「ガバナンス改善特別委員会」設置については、2018年11月22日に開催した取締役会で自社のガバナンス管理体制・取締役報酬に係るガバナンスに関して独立した第三者の提言を適切に取り入れるための委員会「ガバナンス改善特別委員会」の設置を検討する。

 

「ガバナンス改善特別委員会」の目的は、元カルロス・ゴーン代表取締役会長らによる重大な不正行為に関する調査結果に基づき、日産自動車のガバナンスの問題点に関する根本要因の解明する。

 その上で、取締役報酬の決定プロセスの改善をはじめ、ガバナンスの改善策を提言すると共に、将来にわたり世界をリードしていく企業として事業活動を行っていくための基盤となる健全なガバナンス体制の在り方を提言する。

またその進め方は、独立社外取締役の豊田 正和氏、井原慶子氏及びジャンバプティステ ドゥザン氏の3名に委任するとした。具体的な「ガバナンス改善特別委員会」の構成は、委員長に(独立第三者委員) 西岡清一郎氏(にしおか せいいちろう) 。これに以下の委員が加わる。

 

独立第三者委員の榊原 定征氏(さかきばら さだゆき)。同・佐藤りえ子氏(さとう りえこ) 。同・内藤 文雄氏(ないとう ふみお)の3名。

これに先の独立社外取締役の豊田 正和氏(とよだ まさかず) 。同・井原 慶子氏(いはら けいこ) 。同・ジャンバプティステ ドゥザン氏の3名が加わる。

 

委員会は上記の通り、独立第三者委員及び独立社外取締役から構成され、独立第三者 委員がその過半数を占める。かつ委員長には、独立第三者委員である西岡清一郎氏が就任する。

 

独立第三者委員の選考にあたっては、以下 4 つのカテゴリーから選定した。
1)会社法・コーポレートガバナンスに知見のある元裁判官の弁護士。
2)上場企業を経営した経験のある経営者。
3)上記とは異なるバックグラウンドを有する弁護士。
4)ガバナンス・内部統制に知見のある会計の専門家。

 

この方針に基づき上記カテゴリー毎に複数の候補者を検討した上で、その中から独立社外取締役3名が、その総意により、「ガバナンス改善特別委員会」の独立第三者委員を選定した。

 

(委員長)西岡清一郎氏
西岡氏は、東京地方裁判所民事第 8 部(商事部)部長を務め、弁護士登 録後は上場企業の企業不祥事に関する調査委員会の委員長を務めるな ど、会社法を含む法令及びガバナンスに関する問題に精通している。 また元高等裁判所長官であり、各委員の意見を取りまとめてガバナン ス改善特別委員会としての提言に集約する識見を有している。

 

(委員)榊原定征氏
榊原氏は、代表取締役として長年にわたり日本を代表する上場企業の経営に携わり、また社外取締役としての経験も豊富であることから、当社のガバナンスの問題点の解明や改善策の提案に必要な豊富な知見を有している。

 

(委員)佐藤りえ子氏
佐藤氏は、弁護士として豊富な経験を有し、上場企業の社外取締役や社外監査役を務めるなど、法令及びガバナンスに関する問題に精通している。

 

(委員)内藤文雄氏
内藤氏は、財務会計、監査業務及びコーポレートガバナンスの専門家であり、日本公認会計士協会監査業務モニター会議委員を務めるなど、会計はもとより、ガバナンス・内部統制に関する問題にも精通している。

 

なお、上記候補者の選定にあたっては日産自動車と取引関係その他特段の利害関係が無いことを確認した。

取締役会より委任を受けた独立社外取締役3名は、株主からの付託に応える形でルノー・三菱自動車とのパートナーシップを踏まえつつ、独立性・客観性と専門性が確保された提言を速やかに行うために独立社外取締役自らが外部の独立した専門家と協力する体制が最適であると判断した。

 

これを踏まえて日本弁護士連合会の「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」に基づく第三者委員会の形態は採用せず、上記の委員会体制とすることを決議した。なお今後、日産自動車の取締役会は、2019年3月末日を目途として同委員会からの提言を受領する予定としている。

 

 取締役会長の選任については、2018年11月22日に開催した取締役会で、日産自動車の豊田正和氏を委員長とし、井原慶子氏、ジャンバプティステ ドゥザン氏によって構成される委員会を設置し、現取締役の中から取締役会長候補を提案することを決議した。

これまで委任を受けた委員会で本事案に関わる協議を進めてきたが、さらなる継続協議するとの報告を受け、取締役会としてこれを了承した。

 

 アライアンス・パートナーについては、詳細な情報提供に向けた努力を続けており、アライアンス・パートナーである三菱自動車の取締役会でも詳細な説明を行った。またルノーに対し両アライアンス・パートナー間の理解を共通のものとするため、ルノーの取締役会でも説明を行う用意があることを改めて伝えており、欧州に於いて19日までの2日間で行われる3社合同会議に於いても協議されるものと見られる。

 

最後に上記各位の経歴は以下の通り

 

内藤 文雄氏

学歴
1995年:博士(経営学)神戸大学
1986年:神戸大学大学院 経営学研究科 会計学専攻 博士課程 単位取得満期退学

職歴
2013年:日本公認会計士協会 監査業務モニター会議委員(2017年7月まで)
2006年:神戸大学 名誉教授 (現在に至る)
2006年:甲南大学経営学部 教授 (現在に至る)
2004年:金融庁公認会計士・監査審査会平成16年度公認会計士試験第二次試験委員(平成18年11月まで)
2004年:日本公認会計士協会品質管理審議会委員(2013年6月まで)
199年:神戸大学大学院経営学研究科 教授
1997年:神戸大学経営学部 教授

 

西岡 清一郎氏

学歴
1973年:慶應義塾大学法学部卒業

職歴
2015年:慶応義塾大学大学院法務研究科客員教授
2015年:弁護士登録(第二東京弁護士会) あさひ法律事務所オブカウンセル
2013年:広島高等裁判所長官 (~2014年)
2011年:東京家庭裁判所長
2010年:東京高等裁判所部総括判事
2007年:宇都宮地方裁判所長
1998年:東京地方裁判所部総括判事
1975年:裁判官任官 (東京地方裁判所判事補)以後、最高裁判所事務総局家庭局、函館地方家庭裁判所、東京家庭裁判所、家庭裁判所調査官研修所、 大阪地方裁判所で勤務

 

榊原 定征氏

学歴
1967年:名古屋大学院工学研究科修士課程(応用化学専攻)修了
1965年:名古屋大学工学部 卒業

職歴
2018年:一般社団法人 日本経済団体連合会名誉会長 (現在に至る)
2018年:東レ株式会社特別顧問 (現在に至る)
2017年:同社相談役
2015年:同社相談役最高顧問
2014年:経済財政諮問会議議員
2014年:同社取締役会長
2014年:一般社団法人日本経済団体連合会会長
2013年:株式会社日立製作所取締役
2013年:産業競争力会議 議員
2012年:日本電信電話株式会社 取締役 (現在に至る)
2010年:株式会社商船三井 取締役
2010年:東レ株式会社 代表取締役取締役会長
2002年:同社 代表取締役社長
2001年:同社 代表取締役副社長

 

佐藤 りえ子氏

学歴
1981年:東京大学法学部卒業

職歴
2018年:J.フロント リテイリング株式会社取締役 (現在に至る)
2016年:第一生命ホールディングス株式会社取締役 (現在に至る)
2012年:株式会社 NTTデータ監査役 (現在に至る)
2008年:ジグノシステムジャパン株式会社監査役 (現在に至る)
1998年:石井法律事務所パートナー (現在に至る)
1984年:司法修習終了(36 期)、弁護士登録(第二東京弁護士会)、石井法律事務 所入所

 

以上2018年12月17日現在

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松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。