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2021年3月11日【エネルギー】

日産、尾花沢市とEV活用で「災害連携協定」を締結

坂上 賢治

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 尾花沢市(山形県尾花沢市、市長:菅根 光雄)と、日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:内田 誠)、ならびに山形日産自動車株式会社(本社:山形県山形市南一番町、社長:小関 眞一)、および日産プリンス山形販売株式会社(本社:山形県山形市南二番町、社長:小関 眞一)、の4者は、11日、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結した。

 

協定の内容は、尾花沢市が、『電気自動車(EV)の普及を通じて、地域課題解決や環境負荷の低減に取り組むと共に、地震災害等による大規模停電が発生した際に、市が指定する避難所等において、日産の販売会社である山形日産自動車、日産プリンス山形販売より貸与される電気自動車(EV)「日産リーフ」を電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、市民の安全確保に努める』というもの。

 

 

尾花沢市は、山形県の最北東に位置し、奥羽山脈や出羽丘陵などの山々に囲まれた美しい自然環境を有しており、日本有数の豪雪地としても著名。また雪がもたらす豊かな水と尾花沢特有の寒暖の激しい気候で、雪、スイカ、花笠のまちとしても知られており、そうした環境を守るための環境対策に取り組んでいる。

 

加えて東日本大震災の教訓を踏まえ、「尾花沢市国土強靭化地域計画」を策定し、防災対策の強化にも積極的に向かい合っている。こうした尾花沢市の取り組み対して日産自動車は、独自で車両の電動化を推し進める『ブルー・スイッチ』活動などを前提に互いに賛同し、今協定の締結を行う運びとなった。

 

具体的な連携の概要は、尾花沢市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所に、山形日産自動車および日産プリンス山形販売の店舗に配備している電気自動車(EV)「日産リーフ」を無償で貸与すること。

 

尾花沢市、日産自動車、山形日産自動車、日産プリンス山形販売およびの協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所の円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守ること。

 

尾花沢市および日産自動車、山形日産自動車および日産プリンス山形販売は、平常時も電気自動車(EVの普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す事となっている。

 

ちなみに尾花沢市においては、電気自動車(EV)の電力を建物の電力として活用できるV2H(Vehicle to Home)を道の駅「尾花沢」に設置し、災害時に避難所となる道の駅での電力を確保する体制を整備するなど、EV普及と電力確保に向け取り組んでいく。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。